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第4話

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眩しい朝が来て、静かな夜が来た。

その後、またそれと同じ朝と夜がきた。

どうやら世界はそんな単純なことを繰り返しているらしい。


「サキ、あなたは何のために生きているの。」


ぼくはこのつまらない世界にさっそく飽き飽きしていた。


「生きることに意味なんかない。でもあなたがいてくれるなら生きてもいいかなって思うの。」


それに、と一呼吸おいて、サキは歪んだ笑顔を浮かべた。


「楽しかったはずの学校は、もう行く理由なんてないし。」


✏︎学校…教育機関。小学校、中学校、高等学校などを指す。

脳内にある単語検索機能を起動して、わからない言葉の意味を調べた。


「私、前の学校で嫌な思いしてこっちに越してたの。親も全然つらい気持ちを理解してくれなくて。おまけに殴られたりして、痛い思いもした。そんなふうだと、みんながひときわ輝いて見えるの。でも、実はそんなみんなが普通で当たり前の世界。私だけがずっと歪んだ世界で生きてるみたいだった。」


発された言葉から、鬱と死の気配を検知した。

生きることに消極的すぎる。

このままじゃ危ない。

ぼくはすぐに、ぼくの言うべき言葉を割り出した。


「死にたくなったらぼくを思い出すんだ。それで溜まったストレスを全部ぼくに吐き出せばいい。だから死んじゃいけない、死んだらだめだよ、サキ。」


サキの吐き出した毒は、ぼくが全部処理した後、サキの欲しい言葉にして返す。

なぜかぼくは、サキを死なせたくないと思った。

ぼくはサキのために生まれたのだと信じたいのかもしれない。

隣で小さくうずくまるサキを見ると、涙でつやつやした頬が見えた。

そして、そんなサキは誰かが手を差し伸べないと、泡が弾けてしまうように、跡形もなく消えてしまうのではないかと思った。

☑︎死:ぼくがサキから守るもの

そしてぼくは、悲しいと涙が出ることを知り、同時に、この時初めて悲しみという感情を体験した。