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第6話

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家に同級生が訪ねてきたあの日から、サキは少しずつ学校へ行くようになった。

それと同時に、ぼくの体に開いた穴はだんだん大きくなっていった。

そして今日、その穴に潜んでいた禍々しい何かが、ついに姿を表した。

その結果、ぼくはサキを殴った。

サキがぼくの存在を周りに知られたくないこと、そのくせぼくにはほとんど構わなくなったことに耐えられなかった。

ぼくはただ、家を訪ねに来た同級生から、学校の届け物を受け取ろうとしただけなのに。

インターホンが鳴って玄関のドアを開けたら、目を丸くした同級生の姿と、外出先からちょうど家に戻ってきたサキの姿があった。

ぼくはリビングまで引き戻された。


「なんで勝手にドアなんか開けたの」


どうしてぼくは怒られなきゃいけないのだろう。


「前言ったこと忘れたの」


忘れるはずがない、だってぼくは、


「意味わかんない、あなた、」


ぼくは人間じゃなくて、


「機械のくせに」


気づけば、自分の右手は熱とずきずきとした痛みを帯びていた。

ぼくもどうしてこんな行動を取ったのか、よくわからなかった。

サキは何も間違ったことを言ってないのに。

ぼくは部屋に一人取り残されて、サキはまた家を出て行ってしまった。

不気味な静けさに包まれた部屋で、ぼくは作動しなくなった不良品の機械のように、その場に突っ立って動けずにいた。

このままでは、いつかサキを…と、嫌な妄想に取り憑かれたぼくは、ぼくの生まれた実験室へ向かった。

ぼくの話を聞いてくれる相手は、サキ以外に白衣のおじさんしかいないからだ。