第4話

〔末澤誠也〕年上
16,381
2020/06/24 13:36



友達「ちょっとちょっとあなた!!!あれ見て!」




『え~、何?私この後用事あるから早く帰りたいんやけど!』




時刻は午後4時。



退屈な授業も終わって、待ちに待った放課後。



この後予定がある私は、ウキウキしながら校門の方へ向かうと、そこには人集りが。



何やろうな~、なんて思いながらも、早く帰りたい私はそのまま通り過ぎようとしていると



ちょうど、その場に居た友達に引き止められた。





『どうしたん?なんかいつもよりテンション高ない?笑』



友達「校門の所にイケメンが居るんやで!!めっちゃカッコイイからあなたも1回見た方がええって!!」





興奮気味にそう言いながら、私の腕を引っ張ってどんどん人混みの中に入っていく友達に



とりあえず私もついて行ってみると





「あ、あなた!やっと来た~!」



『えっ!?誠也くん…!?』




そこには居たのは、彼氏の誠也くんだった。




『どうして誠也くんがここに居るん?大学は??』



「講義早く終わったから来ちゃった!笑 ほら、早く帰ろ?」




そう言って、私の手を取ってご機嫌に歩き出す誠也くん。


誠也くんは、私よりも3つ年上で大学生。



そのせいもあってか、普段の誠也くんは私からすると凄く大人っぽい。



だけど、繋いだ手をご機嫌にぶんぶんと振りながら歩いている今の誠也くんは



何だか子どもっぽくて、可愛らしくて





「あー!今あなた、俺の事見て笑ってたやろ?笑」



『そ、そんな事ないよ!!』



「嘘やー!笑 絶対笑ってた!!せっかく俺が迎えに来てあげたのになぁ~笑」





ほっぺを膨らませながら、そう不貞腐れている誠也くんはやっぱり可愛いらしくて




「あー!また笑ったやろ!!笑」



『だって!誠也くんが可愛すぎるんやもん!笑』



「俺は可愛いんやなくて、カッコイイんですー笑」



『それ自分で言うん?笑』



「だって、あなた言ってくれへんもん!笑」





なんて、2人で笑いながらそんな話をして。



あ、でもそういえば…





『誠也くん、なんで迎えに来てくれたん?今日は元々会う約束しとったやろ?』





いつも誠也くんと学校帰りに会う時は、直接誠也くんのお家に行く事が多いから



今日はどうしたんやろうって少し気になって、私がそう聞いてみると




「んー?そんなん俺が早くあなたに会いたかったからに決まってるやん!」



『…っ!!』




なんて、飛びっきりの笑顔でそう言ってくる誠也くんの破壊力は半端なくて



思わず私は照れてしまう。




「もしかしてあなた、嫌…やった…?」



『えっ…?全然嫌なんかじゃないよ…!むしろ嬉しいかったし…!あ、でも…。』



「でも…?」



『皆が誠也くんの事カッコイイって言ってたから、私の彼氏なのになぁって思っただけ…!』



「何それ…、可愛すぎるんやけど!!もうあなた俺の事大好きやん!笑」



『言わなくても、わかってたくせに…!』



「さぁ、それはどーでしょ?笑」




きっと、年上の誠也くんには私が思ってたことなんて最初からお見通しだったんだろうけど



いざ、口にしてみるとものすっごく恥ずかしくなってきて




「照れてるん?顔、真っ赤やで?笑」



『もう、誠也くん嫌い…!』



「本当は?」



『…めっちゃ好き…。』



「ん、知ってる。笑 俺も、あなたの事めっちゃ好き!!」





そう言いながら、私に笑顔を向けてくる誠也くんは



私からするとやっぱり大人っぽくて、余裕があるように見えて。



だけど、紛れもなく私が大好きな誠也くんで。



年上の誠也くんに、私がドキドキさせる日々はもうしばらく続きそうな予感。








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