第157話

〔藤原丈一郎〕お酒と幼馴染と
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2021/03/25 08:58


「あなた、それくらいにしとけって。」



『だいじょーぶっ!! 私だってもう子供じゃないんやから、じぶんのことぐらいわかるからっ、! ほら、じょーくんももっと飲んで!』



「…っ、たく、、。後でどうなっても、俺は知らないからな?」




仕事終わり。宅飲みをし始めてから約2時間。



あなたは、お酒とかそーゆーのは弱い方やから、あれだけやめとけって言ったのに…。





『じょーくん!!! ぎゅっー!!!』



「…えっ、ちょっ、、! あなた危ないって、、!」




俺の言葉には、一切耳を傾けずに



いつもよりハイペースで飲んでいたあなたは



案の定、すぐに酔いが回ってこの有様で。




「ほら、あなた。おばさんには連絡しておいたから。俺が送ってやるから、今日はもう帰れって。」



『…ん~、やだっ、、! 今日は帰らないっ! じょーくんのお家とまるもんっ!』



「はっ、!? …んなのダメに決まってるやろ…! ほら、行くぞ。」



『やだ、ぜったい帰らないっ! たまにはええやん! 昔は一緒におふろだって入ってたぐらいやし?笑』



「…なっ、! そーゆー問題ちゃうから、!あなた、明日も仕事やろ? だから今日はもう終わり。」



『…むぅっ、。じょーくんのケチっ。』




なんて、ぷくっと頬を膨らませながら、あからさまに不貞腐れた様子のあなたに



…可愛いな、、って。



そう思ってしまう、自分も居て。



…あなたとは、小さい頃家が近所で、親同士も仲が良かったのもあって



昔から、何をするにもずっと一緒。



いわゆる、幼馴染っていうやつで。



お互い仕事を始めた今でも、どんなに忙しくたって



必ず、週に1度は会うくらいの仲で。



…そんなあなたの事が。



俺は小さい時から、ずっと… " 好き " やった。



…だけど、、、。



幼馴染として。誰よりも、1番あなたの近くにいた分。



きっとあなたが、俺の事を、男として見てないことぐらい



俺やって、ちゃんとわかってて。



…だからこそ。



わかってるからこそ、こっちは必死に我慢してたのに、、、




『…ねぇ、丈くん、、?』



「ん、?」



『やっぱり、、泊まっちゃダメ…?』



「そんなの…、ダメに決まってるやろ、。笑 そもそもさぁ、? 幼馴染とはいえ、俺やって男やねんで? あんまり変なこと言ってると『…………もんっ。』



「…えっ、?」



『こんな事、丈くんにしか言わへんもんっ、!』



「…っ、!!」



『どうして気付いてくれへんの、、? こんな事、丈くん以外の人に言うわけ…っ、!!、、丈…く、「…言わんで。」



「それ以上は、ほんまにあかんっ、。…俺、我慢出来る自信ないっ。」




いきなりそんな可愛い事言われたら、俺やって期待するし…、我慢出来る訳なくて。



その証拠に、ダメってわかってるはずやのに



今俺は、ぎゅっとあなたを抱き締めたまま、離れる事が出来なくて…。




『…ええよ、、? 丈くんならっ。 むしろ、丈くんじゃないと、私嫌やもんっ。』



「…っ、!」




…なんてそう言いながら、俺と同じように、ぎゅっとしてくるあなたに



何かもう、、…言葉だけじゃ言い表せないくらい



" 好きだ " って。そんな気持ちでいっぱいで…。




「…ほんまにっ、、アホなんちゃうん…?」



『ふふっ、うんっ。笑 でもしょうがないやん? 丈くんの事、好きなんやもん。』



「…っ、!!」



『…ねぇ、丈くん。好きだよ。小さい頃からずっと、丈くんの事好きだった。』



「…っ、!、、。…そんなの、、俺もだしっ、。」



『ふふっ、笑 うんっ。』




なんて、嬉しそうに微笑むあなたの破壊力は、抜群で。





「…その顔、絶対俺以外の人に見せんといてや?」



『…へっ、? それってどんな、、…っ、!!』



…そっと。



あなたを、リビングのソファーに押し倒しながら…




「…俺のこと、めっちゃ好きって顔。笑」



『…っ、! 丈く、、…んんっ、、。』





…俺たちは。



甘く痺れるような、キスをした。








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