「あなた、それくらいにしとけって。」
『だいじょーぶっ!! 私だってもう子供じゃないんやから、じぶんのことぐらいわかるからっ、! ほら、じょーくんももっと飲んで!』
「…っ、たく、、。後でどうなっても、俺は知らないからな?」
仕事終わり。宅飲みをし始めてから約2時間。
あなたは、お酒とかそーゆーのは弱い方やから、あれだけやめとけって言ったのに…。
『じょーくん!!! ぎゅっー!!!』
「…えっ、ちょっ、、! あなた危ないって、、!」
俺の言葉には、一切耳を傾けずに
いつもよりハイペースで飲んでいたあなたは
案の定、すぐに酔いが回ってこの有様で。
「ほら、あなた。おばさんには連絡しておいたから。俺が送ってやるから、今日はもう帰れって。」
『…ん~、やだっ、、! 今日は帰らないっ! じょーくんのお家とまるもんっ!』
「はっ、!? …んなのダメに決まってるやろ…! ほら、行くぞ。」
『やだ、ぜったい帰らないっ! たまにはええやん! 昔は一緒におふろだって入ってたぐらいやし?笑』
「…なっ、! そーゆー問題ちゃうから、!あなた、明日も仕事やろ? だから今日はもう終わり。」
『…むぅっ、。じょーくんのケチっ。』
なんて、ぷくっと頬を膨らませながら、あからさまに不貞腐れた様子のあなたに
…可愛いな、、って。
そう思ってしまう、自分も居て。
…あなたとは、小さい頃家が近所で、親同士も仲が良かったのもあって
昔から、何をするにもずっと一緒。
いわゆる、幼馴染っていうやつで。
お互い仕事を始めた今でも、どんなに忙しくたって
必ず、週に1度は会うくらいの仲で。
…そんなあなたの事が。
俺は小さい時から、ずっと… " 好き " やった。
…だけど、、、。
幼馴染として。誰よりも、1番あなたの近くにいた分。
きっとあなたが、俺の事を、男として見てないことぐらい
俺やって、ちゃんとわかってて。
…だからこそ。
わかってるからこそ、こっちは必死に我慢してたのに、、、
『…ねぇ、丈くん、、?』
「ん、?」
『やっぱり、、泊まっちゃダメ…?』
「そんなの…、ダメに決まってるやろ、。笑 そもそもさぁ、? 幼馴染とはいえ、俺やって男やねんで? あんまり変なこと言ってると『…………もんっ。』
「…えっ、?」
『こんな事、丈くんにしか言わへんもんっ、!』
「…っ、!!」
『どうして気付いてくれへんの、、? こんな事、丈くん以外の人に言うわけ…っ、!!、、丈…く、「…言わんで。」
「それ以上は、ほんまにあかんっ、。…俺、我慢出来る自信ないっ。」
いきなりそんな可愛い事言われたら、俺やって期待するし…、我慢出来る訳なくて。
その証拠に、ダメってわかってるはずやのに
今俺は、ぎゅっとあなたを抱き締めたまま、離れる事が出来なくて…。
『…ええよ、、? 丈くんならっ。 むしろ、丈くんじゃないと、私嫌やもんっ。』
「…っ、!」
…なんてそう言いながら、俺と同じように、ぎゅっとしてくるあなたに
何かもう、、…言葉だけじゃ言い表せないくらい
" 好きだ " って。そんな気持ちでいっぱいで…。
「…ほんまにっ、、アホなんちゃうん…?」
『ふふっ、うんっ。笑 でもしょうがないやん? 丈くんの事、好きなんやもん。』
「…っ、!!」
『…ねぇ、丈くん。好きだよ。小さい頃からずっと、丈くんの事好きだった。』
「…っ、!、、。…そんなの、、俺もだしっ、。」
『ふふっ、笑 うんっ。』
なんて、嬉しそうに微笑むあなたの破壊力は、抜群で。
「…その顔、絶対俺以外の人に見せんといてや?」
『…へっ、? それってどんな、、…っ、!!』
…そっと。
あなたを、リビングのソファーに押し倒しながら…
「…俺のこと、めっちゃ好きって顔。笑」
『…っ、! 丈く、、…んんっ、、。』
…俺たちは。
甘く痺れるような、キスをした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!