理解が出来ない状況
私は今それを体験している
私より広い胸板
腹部に回る大きな手
腹筋がすごすぎて何もしてなくても凹凸を感じる
動くことも許されず
時々首にかかる吐息に耐えながら
私は彼のぬいぐるみとして膝の上に乗っていた
この男は酷いことをしてくれたものだ
午前中用事がないからってぼーっとしてて
お菓子でも作ろうか、なんて思った矢先これ
たしかに今日は少し寒くて
でも上着を着れば何とかやり過ごせる気温なのに
こいつは私で暖を取る
なぜ
むかつく
でも、そういう気がない男に抱きしめられても
なんにも嬉しくない
とりあえずこいつを、私好みの椅子に仕上げよう
目の前に広がる意味がわからない本を閉じさせる
見てるだけで頭がクラクラする
軽々私を持ち上げて、足を下ろす彼
マジで筋肉どうなってんの
次に、綺麗に伸びた彼の背中をソファに押し付ける
態度はさておき座り方は模範的で
到底私が好きな椅子では無い
やっと力が抜けた私は彼の腹に背を押し付ける
この男に安心感を抱く私は少し狂っているのか
彼の手は私のお腹に回ったまま
それだけじゃなく、時々撫でてくるその指が
なんとも言えない感情を引き出す
少し笑う私に呆れ声のアルハイゼン
顔を見なければ話せることに気づいてしまった
こんな雑談、いつも本を読んでいる彼とは出来ず
今日は少し特別な気分
私は彼の手を解しながら聞いてみる
私の手を隠してしまいそうなほど大きく見える手は
なかなか私の上から退くことはない
私の思考が固まる
というか、体全部が石になった気分だ
こいつは何を言っているんだ?
私はとにかく冷静を装うように息を飲む
私だけ
なんて自惚れたこと考えずに
私は彼の腕から抜け出す
スっと冷めた感情は、きっと友情で
無理やり勘違いをしないと
私はこれからどうしようもないから
玄関で会ったカーヴェと入れ違いで
私は家を出る
今日は少し、特別に浸りたい
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どうも、お茶です🍵
アルハイゼン祈願です。まあ確定天井まで10連なんですけどね‼️すり抜けまくりました‼️
お迎えは夜します。アプリのアップデートを死ぬほど忘れていました。皆様も頑張ってください〜❤️
🍵お粗末さまでした🍵
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。