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第9話

哀然。


カリカリカリカリ.......




シャーペンの音が、
図書室に響いた。





私は汗を拭いながら、集中していた。





タッタッタッタッタッタッ.......



誰かの駆け足の音が聞こえてきて、
ペンを置いた。




『誰.....こんな時間に。』




先生が見回りに来る時間は
もっと遅いはずだ。



お父さんもお母さんも帰ってきてるかわからないし、家で誰か待っているということもないだろうから、迎えに来るということもまずない。



も、もしかして、、、



幽霊.............????




え、怖いよ怖い。
そういうの苦手なんだよなぁ......。



私は、とりあえず気にしないでおこうとおm_______________




「七瀬!!!!!!」




『凪.......。』





「ここに居たのかよ......チッ」




あぁ、どうやって呼吸するんだっけ。




ダメだ。
また、おんなじ。






『なっ、凪には関係ないでしょ??!!』



それでも勇気を振り絞って、声を上げる。



「へぇ、俺の前でそんな口叩けるようになったんだ。前はもっとヘコヘコしてたのにな。」


あからさまに馬鹿にしてくる。


凪って、こんなだったっけ。


そっか。みんなの前に見せてる顔とは違う。





みんな、気づいてよ。凪の本性に。






『だから!!!!』



「なぁ、俺たちまだ付き合ってんだろ?」





『......』




「別れたくないんだろ?」



ジリジリと詰め寄ってくる。



馬鹿みたいにみんなからイケメンともてはやされる「美形」の顔が、私にずいと近寄った。




本当に凪が怒ってるんだ、と肌で感じた。





『.............っ、ちg.......』



何が起こったのか、一体全体なんにも分からなかった。




数秒後、自分が置かれた状況に気付く。



私より頭一つ大きい凪の顔が私に近づいて、




唇が、




重なった。






『.............っ!!!!』



私はとっさに離れる。




「なに?」






『.......馬鹿じゃないの!





凪なんて、凪なんて.......!!!!』



私は、荷物を片付け足早にその場を去ろうとした。



私の目は涙で溢れていた。





.......なんであんなこと.......。



罰ゲームだったんでしょ、




弄ばないでよ.......。




溢れてくる言葉は沢山あるのに、
凪には、『馬鹿』の2文字しか言えなかった。





悔しい。








「待てよ。」






それは優しい、優しい凪の声だった。






『.......な.......に。』








「ふ笑.......どーせ、七瀬は俺のことが好きなんだろ?」







『......わっ......たし、凪以外に好きな人.......居るし!』





タッ......





逃げた。







逃げるしかない自分の弱さが、







どうしようもなく涙になって溢れた。
















早く、早く
遊くんに会いたかった。

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シルクハット
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