轟「じゃあ!お前はどうなんだよ!いつもいつも兄貴のことばっかり、お前は兄貴の為にヒーローになるのかよ!」
あなた「え.....」
轟「自分は....お前は本当に自分でヒーローになりたいと....思ってんのか!!!」
.......。
どうだろ、、
あなた「そんなの...わかんない。」
轟「は?」
轟side
妹に煽られて、多分。
思っていたことが爆発したんだと思う。
でも、その発言は、勿論、
爆豪妹が、自分自身で、ヒーローになりたいと
言い返すと思ってた。
だから、
___わからない。
その言葉を聞いた時、激しく動揺した。
それと同時に怒りが込み上げてきた。
ここのヒーロー科には、ヒーローになりたくて通ってると思ってた。
轟「......。本当にヒーローになりたいかどうかわからない奴に、俺の事で言われんのは、気に食わねぇ...」
だから、絶対に、左だけで勝とうと、戦おうと思った。でもそれは、出来なかった....。
あなた「ミッドナイト、私、棄権します。」
会場全体がどよめく。
もちろん俺も。
.......。
あなたside
轟に言われた言葉で、分からなくなった。
自分は今まで何がしたいのか。
"お兄ちゃんと一緒にいたい"
そもそも私は、お兄ちゃんと小さい頃の約束で....
ヒーロー科を受けたんだ。
お兄ちゃんと、、何がきっかけでヒーローになるって約束したんだっけ...
わからない__
轟が言う通り、私はヒーローに特別なりたいという訳ではないのかもしれない。
そう1度思ってしまうと、A組のみんなに、
ヒーローを本気で目指してる人達に、申し訳なくなった。わからない。
自分が今何がしたいのか、
ヒーローになりたいなんてあまり思っていないのかもしれない。
だから私は、試合を棄権した。
そして私は、逃げ出した。
会場から、雄英から、自分から、
・
.
.
何処だろう...あのまま走って、走って、走り続けて...
体育祭どうなったのかなぁ...
もう夜だし、帰らなきゃ...
帰りたく、、ないなぁ。
そっと夜道を歩く。
森の中、無我夢中で走って、ここがどこだかもわからない。
「ははっ」
全国中継されて、逃げ出した私なんて...
「わかんないよぉ....」
あ.....
知らぬ間に、おばあちゃん家に帰ってた見たい。
懐かしいなぁ...あの時私は拾われてなかったら、
きっとどこかで野垂れ死んで、寂しかっただろうな。寒かっただろうな。
おばあちゃん、おじいちゃん。
優しかった....
なんで私を置いていったの....
一緒に逝きたかった。ヒーローなんかより、
ずっと...
嗚呼、成程。
私はどこかで、ヒーローに失望していたのかもしれない。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!