第10話

海心とあづさの過去
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2020/11/28 06:35
7歳の時。私は友達がいなくて屋敷の中でも居場所がなくて退屈で退屈で、たまに家から抜け出して街を探検していた。そして私は路地裏に迷い込んでしまった。
その時に会ったのが海心だった。
あづさ
あづさ
ここどこかしら……?……迷っちゃった……
海心
海心
見ない顔ですね?
あづさ
あづさ
え!!?えっと……ま、迷子になってしまって……
海心
海心
そうですか……不運な人ですね……
あづさ
あづさ
あなたは?
海心
海心
……私はこの路地裏に住んでますけど、普通の人が来てはダメですよ。簡単に人生を壊されちゃいますよ?
あづさ
あづさ
こ、ここがあの路地裏!?
海心
海心
知ってるなら早いね、とりあえず一定方向にずっと歩いてたら分かるんじゃないかな?
あづさ
あづさ
そっか!ありがとう!……ねぇ?あなた学校で見ない顔ね、何歳なの?
海心
海心
学校……?私は7歳だよ。
あづさ
あづさ
え!?同い年だわ!この辺りは全体的に同じ学校に通ってるから学校てまた会えるね!
海心
海心
学校?何それ?
あづさ
あづさ
え……知らないの?
海心
海心
?うん
あづさ
あづさ
あなたいつからここに住んでるの?
海心
海心
なんで初めて会った人に言わないと行けないんですか?
あづさ
あづさ
ここで会ったのも何かの縁よ!お話しましょ!私、同い年の子と話したことないの!
海心
海心
……私も歳の近い子と話したことないよ、でもなんで同い年だと嬉しいの?
あづさ
あづさ
え?だって話しやすいじゃない?
海心
海心
……そういう物なの?
あづさ
あづさ
そういう物なのよ、あ!あそこになにか建物があるわ!行ってみましょ!
私は出会ったばかりの女の子と暗くてぽつんとある建物の中に入った。
あづさ
あづさ
何ここ?へんてこな物がいっぱいあるわ!
海心
海心
ここは廃墟になった教会だね
あづさ
あづさ
教会?
海心
海心
うん、そうだよ
あづさ
あづさ
教会って何?
海心
海心
教会っていうのは…………神の教えだとかそういう物と関係してて何かを誓う場所らしいわ、本で読んだことあるの。
あづさ
あづさ
へ〜!素敵ね!
海心
海心
あなたのお花畑な脳の方がある意味素敵よ……とりあえず私は戻るわよ。
あづさ
あづさ
え?なんで?お話しようよ
海心
海心
……じゃあ一つだけ言うわ
あづさ
あづさ
なに?
海心
海心
子供でも大人でも良い人も悪い人もいるんだよ
あづさ
あづさ
あら?あなたは悪い人なの?この路地裏に入って来たの心配してくれたのに?
海心
海心
別に心配してないし……それに良いことする人が良い人とは限らないんだよ
あづさ
あづさ
?どうゆう事?
海心
海心
わからないならそれでいい、その方が幸せでいられるから。とにかくこれだけは言わせてもらう、私に関わらない方がいい。
あづさ
あづさ
なんで?私のこと……嫌い?
‪( ´•̥  ̫ •̥` )‬
海心
海心
知らない。
あづさ
あづさ
知らないって……あなたの事でしょ?
海心
海心
嫌いも好きも私にはないの、じゃあね。
海心はそのまま行ってしまう。
あづさ
あづさ
っ……私の名前っあづさ!
あなたは!?
海心
海心
……名乗らない、私の事は忘れてよ、あなたは表側の人間でしょ
そのまま名前を言わずに行ってしまったが途中で止まり振り返りに右手で右の路地を指さす。
海心
海心
ここを真っ直ぐ行けば知ってる道に出れるんじゃない?
あづさ
あづさ
あ、ありがとう!!!!
海心はそのまま行ってしまった。

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