あの日、俺達は愛紗に助けられた。
中3の夏、俺達6人はデパートで遊んでいた。
いつもと変わらない何気ない日だった。
ガガガガガ……ガシャアアアアンッ!
でも唐突に出入口のシャッターが閉じて
警報が鳴った。
ウウウウウウウ〜!
至る所から煙が出ていてその中に紛れて武装した人達が素早く動いていた。
ゴスっ
そして俺達はテロ集団に掴まってしまった。
俺達は色んな人達と一緒に手を縄で縛られていた。
放送がかかる。
ジュっ!
ビュンッ!
ガサゴソ……
ジョリっ
パラッ
ギュッ
るぅとくんは後ろを見ると黒髪ロングで青い目の同い年くらいの女の子が目に入った。
その女の子は既に自分の縄を解いて1人ずつ縄を解いていく。
その子の縄は隣の女の子が持っているライターで燃やして火を消してあった。
母親が子供に覆い被さる。
男が母親を蹴る。
男は子供の腕を乱暴に掴む。
なーくんが男から子供を守るように抱きしめる。
男がなーくんを蹴る。
ドゴシャア
バタンっ!
男は床に倒れた。
その女の子が男の頭を蹴ったのだ。
周りの男たちは銃を女の子に向ける。
ガシャシャシャシャッ
一瞬過ぎて何が起こったのかわからなかった。
その女の子2人が剣や鎌で全ての銃を斬った。
ある銃は燃えて男が銃を手放すと床に引火し燃えていた。そして男達は気絶した。
ゴオオオオオ…………
女の子達は男達を拘束していく。
ゴオオオオオウン
ゲシッ
女の子が男のみぞおちを容赦なく蹴った。
そう言って海心達は俺たちの前から姿を消した。
でも、学校で再会した時は夢かと思った。
その後俺らは何回も海心とあづさに話しかけた。
クラスの中でも誰とも馴染もうともしないから。
ジェルくんが海心の背中にのしかかる。
海心はジェルくんの手を握る。
ジェルくんは海心の黒髪ロングに顔をうずくめる。
ちょっとずつ話せるようになって楽しかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!