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第33話

# 32
玲於 side
朝早く起きて


仕事場まで来て


仕事して


沢山の人と関わって


帰宅時間


いつものような時間を過ごしていた。
何一つ変わらない毎日だった。
佐野玲於
さみっ。
下に行くにつれてどんどん寒くなる。


ここの管理はどうなってんだよ。
エレベーターを降りると


入口前の椅子に座ってる女性の人。


どこかで見た事のある服を着てて─────


あ、あなたじゃん。
すると立ち上がって


俺じゃない名前を呼んだ。
その人じゃないとわかった途端、顔は暗くなった。


ひど。
佐野玲於
なに、仕事?
あなた

いや、亜嵐クンが忘れ物したから
取りに来ただけだよ。

そうやって微笑むあなたは幸せそうで。
佐野玲於
上手くいってんのね。
あなた

まあまあ

佐野玲於
ま、どうだっていい。
俺は二人の関係なんて興味無いし。


どうだっていい。
そしたら、あなたも反発してきてよ。


そこから口論になった。


したくなかった。
佐野玲於
その服もお揃いでまじ目障り。
俺があげた服。


お揃いなんてしなきゃよかった。


俺が保管しておけばよかった。


こんなにも苦しむなら。
あなた

亜嵐クンが選んでくれたものなんだから!
それ以上言ったら本気で怒る。

うっわ。


亜嵐クン、本気で言ってねぇし。


つら。
もう、だる。


せっかく、平凡ないい一日だと思ったのに。


会えた


って思ったらこれかよ。


災難すぎる。
あなた

なによ。

あなたの目は俺の知っている優しい目じゃない。


赤の他人に対する目。
この場にいても、俺のメンタルが


削られていくだけ。


だから、会社を出た。
佐野玲於
さみ。
一瞬、温まった身体。


が、


温まった理由の人間に冷めさせられた身体は


この外の気温でまた一段と冷えた。
外を歩くと、人が行き交う中


男女が手を組んで歩いてたり手を握って


歩いたりしている。


あ、もうすぐクリスマスか。
佐野玲於
また、ぼっちクリスマス。
ま、慣れたけど。


どうせ仕事だし何も考えない。
明日、新作ゲーム発売だ。
ポケットに入れて置いた割引券を取ろうと


ポケットに手を入れるとない。
佐野玲於
嘘だろ…?
立ち止まってポケットを裏返したりして


確認したけど、何処にもない。
佐野玲於
とことんついてねぇ。
その時。
あなた

…於…!

あなた

…玲於…!

呼ばれて振り返るとあなたが走ってくる。
佐野玲於
あなた?
俺の目の前まで来ると真っ赤にした耳と頬で


あなたの右手に握っていた紙を渡してきた。
あなた

これっ…

佐野玲於
割引券…
あなた

多分、玲於じゃないかなって。

息を整えながら話す。
佐野玲於
あ、さんきゅ。
あなた

あと…

あなたから割引券を貰って見る。
あなた

さっきはごめん。
言い過ぎちゃったよね。

ごめん、って頭を下げる。


いや、俺が悪いでしょ。
佐野玲於
俺が悪い。
ごめん。
あなた

うん、玲於がを悪いことなんて知ってる。
でも玲於絶対謝ってこないしこのままだと
仲直りも絶対できないと思ったから…

ちょっと引っかかる部分もあったが


変わらないあなたの性格。
佐野玲於
謝るなんて考えたことなかった。
あなた

ほらね

微笑む。
そしたら、俺の身体はジワっと熱が出たみたいに


温かくなっていく。
佐野玲於
あんさ、
あなた

なに、

佐野玲於
また、飯行こうぜ。
気づいたら放っていた言葉。
ずっと言いたかった言葉。


あなたと話したくてずっと考えて考えて────


辿り着いたのは俺らしく 飯行こ。だった。
あなた

もちろん

やべ。


もう無いって思ってた感情がまた蘇る。


もーいいって。


無理なんだからよ。
あなた

じゃ!

アイツの中では亜嵐クンから貰ったジージャンを


靡かせて走っていった。
佐野玲於
おう…
行かせたくねぇな。
初めから素直に言っとけば良かった。


好きだって。


出会った初めの頃に。


そしたら、今頃俺達はどうなってたか。
後悔してもしきれない。
佐野玲於
腹減った、隼。
俺は、隼の電話番号に発信。
小森 隼
もしもし?
佐野玲於
隼、飯行こ。
小森 隼
そう来ると思ってましたよ。
引き受けましょう。
佐野玲於
流石、俺の手下。
小森 隼
いやいや、そこは友達!でしょ。
それから隼と飯行くことになって


着いたのはラーメン屋。
小森 隼
腹減ったぁぁ!
店の前でそう叫ぶ隼。
佐野玲於
懐かしいな
いつだっただろうか。


あなたと再開した日。


春だったか。


その記憶はつき昨日のことのように感じる。
小森 隼
お邪魔しま ~ す。
ガラガラっとドアを開けて入っていく隼を


あなたに置き換えたり


俺、随分浸ってますわ。


あいつに。
そこから、俺らは飲んだ。


気をつけなきゃ駄目だって思ってても


酒は止まらない。
佐野玲於
あなたのことほんと好きだわ。
小森 隼
はいはい、4回目。
隼は、明日大事な会議があるからって


あまり、飲まなかった。
佐野玲於
さっきも会ってよ ~ 。
俺があげたジージャン着ててさ
ほんと、俺センスある。
小森 隼
玲於のセンスは俺でも認める。
佐野玲於
お前に認められたくない
小森 隼
なにそれ!
佐野玲於
俺だけのものになる時は
いつ来るんだろーな。
こんにちは ~ って入ってくるお客が開けたドアから


夜風が入ってきて俺の体に染み込む。
小森 隼
玲於さん、そろそろ帰ろ。
混んできたし。
佐野玲於
そうだな。
そこから一気に酔いが覚めた。
目の前にいるお客は──────
あなた

玲於!?

アイツで。
小森 隼
あなたチャン…!

亜嵐クン…?
やっぱ、亜嵐クンで。
白濱 亜嵐
久しぶり。
お揃いでジージャンを着ていた。
どっちも似合ってて
佐野玲於
やっぱ、俺天才かも。
隼にぼそっと呟いた。