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第28話

# 27
あなた

はぁはぁ…

流石に、全力ダッシュで走るときつい…
呼吸を整えて、空を見上げる。
当然、星など見えることはない。


雨降ってるし。
あなた

はぁ…

玲於に言っちゃった…


ほんとバカ。


そりゃ、おかしいってなるよ。


亜嵐クンと付き合ってるって言ったんだから。
心も空も土砂降りの雨が降る。
どんどん私に雨が滲みて寒くなる。


でも、今はそんなこと感じ無くなっていた。
あなた

もうっ…
訳わかんない…

亜嵐クンのことちゃんと好きでいれてるのか。


玲於のこと忘れられてないのに亜嵐クンと付き合って


亜嵐クンを利用して忘れようとしている。
こんな最低な人間があんな素晴らしい人と


関われることはアリなのだろうか。


私には、もっと…もっと…罰を与えなきゃ


いけないのに…
亜嵐クンを思い出す度に、必ず玲於がついてくる。


消し去ろうとしても消えようともしない。


ずっと私の心に住み着く玲於。
お願い…


もう、私の心から消えて…
そう思うとスっと身体は宙に浮くように軽くなって


私の意識は飛んでいった。
あなた

んんっ…

重い瞼を開けると私のベッドの天井
起き上がるけど頭はズキズキするし…


あ、風邪ひいた…
キッチンからは物音がして
あなた

だれ…

覗いてみると
佐野玲於
よし…
お盆を持ってこっちに向かってくる玲於の姿。
あなた

なんで…
なんでいるの…

パニックになってベッドに急いで潜り込んだ。
佐野玲於
あなた。
お粥置いとくから食べろよ。
ゆっくり置く音。


玲於、いつの間に料理できるようになったの…
優しさがやっぱ私の心を癒す薬なんだと


落ち着いてきた。


眠りに落ちようとしたその時。
佐野玲於
…すき…
玲於の口から出た2文字の言葉。
何が好きなのかは未だ不明だが


はっきりそう聞こえた。
私は起きた。
佐野玲於
あ、大丈夫か?
心配してる って顔で私を見つめる。


熱は悪化しそう。
あなた

うん…
ごめんね。

佐野玲於
ん。
帰る支度をしている。
あなた

玲於、なんで…?

佐野玲於
追いかけたら倒れてたから。
あなた

あぁ…

私告白したんだ


玲於に。
佐野玲於
前、俺にも看病してくれただろ。
そのお詫びだから気にすんな。
玲於のいい所。


心配性。


これは、ある意味いい所。


誰にでも優しい玲於。
あなた

ありがと…

ん って不器用に言うけど顔はちょっと笑ってて


そんな不器用さは私はだいす…






うん…






あなた

玲於、ありがとう。
今日は帰ったら?
風邪うつっちゃうし…

佐野玲於
大丈夫。
あなたが寝るまでそばにいる。
ドクン…
ほらね。


こうやって私を高鳴らせる。


ほんと、悪いやつ。
あなた

玲於…

玲於をベッドサイドに呼んだ。
佐野玲於
なに
あなた

私の事どう思ってる…?

聞きたかった。


これだけ。


お願い…








佐野玲於
すき









え…?


今なんて。
あなた

すき…?

佐野玲於
早く寝ろ。
あなた

あ。

理解できない。


玲於が…?
月の明かりで顔は赤くなってるのが分かる。


遠くを見つめた目で外を見ていた。
目が覚めると明るい朝。


昨日とは違う快晴。
あなた

晴れてる…

起き上がろうとすると左手に違和感を覚えた。
あなた

玲於…!?

玲於がベッドに寄りかかって寝てる。


スースー 寝息を立てて寝ている玲於の顔は


可愛くって撫で回したい。
見つめてたら


ムクっと玲於が起きて
佐野玲於
やべ…
寝てた…
右目を擦って眠そうに話す。
あなた

玲於、ごめん。

佐野玲於
別に、俺が寝てただけだし。
立ち上がった時
あなた

わっ…
すごい寝癖…

玲於の前髪があらゆる方向に飛んでいる。
佐野玲於
やばい…?
あなた

相当…

洗面台借りる! って駆け込んでいった。
幸せ…


こんな毎日なら良かったのに。
携帯を開くと2件の通知。
ちか「もー。仕方ないなぁ。またつぎね!」
ああ。


そうだった…


ちか との約束断ったんだ…
もう1件は








亜嵐「熱大丈夫?」









あなた

亜嵐クン…

なんで熱のこと知ってるの。
佐野玲於
ねぇ、直った?
手で髪の毛を抑えながら私に見せてくる。


まだ、完全とはいかないけどさっきよりは…ね。
あなた

うん

佐野玲於
おけ。
あなた

ねぇ、玲於。
亜嵐クンに言ったの…?
私が熱出たって。

カバンを探る玲於の手の動作は止まった。
佐野玲於
当たり前だろ。
お前ら付き合ってんだから。
今の言葉に私はすごい重りを乗せられた気分。


でも…
佐野玲於
亜嵐クンに拾ってもらおうと電話したけど会議中って言って無理な様子だったから…
なんだ…


玲於は自分の意思で私を運んだんじゃないんだ…


玲於、私の事…


亜嵐クンに仕事があったから仕方なく…って意味で


私を運んでくれたんだ。
あなた

そっか。
ありがとう。

佐野玲於
俺、会社行くから。
お前は今日休め。わかったか?
あなた

あ、でも

佐野玲於
亜嵐クンには言っとくから。
あなた

そういう事じゃ…

佐野玲於
じゃあな。
荷物を持ってちょっとまだ跳ねてる寝癖は


そのままで出ていった。
私の左手にはまだ玲於のいた感覚。


暖かくてずっと握られていた。


もう…


ドキドキ止まんないし、止められない。


玲於がいる限り、私は玲於を忘れることなんて


出来ないんだ。


私には玲於が必要…
あなた

私も大好きだよ…

布団に潜って1人騒いだ。
目を覚ますと時計は


pm 2 : 35
あなた

もう2時か…

ピーンポーン
誰かが来たみたいでインターホンが鳴った。
あなた

はい…

白濱 亜嵐
あ、俺!
亜嵐クン…
あなた

どうぞ!

ドアを開けて迎える。
白濱 亜嵐
ちょ、大丈夫?
熱出したって聞いて…
昨日行けなくてごめんね?
あなた

ううん!
そんな大したことないから

白濱 亜嵐
でも…
あなた

大丈夫

そういうと、そっか って笑った。
あなた

どうぞ。

スリッパを出して部屋に戻った。
白濱 亜嵐
あなたの部屋初めて入った…
あなた

だね。

それから、ちょっと話をして盛り上がった。
白濱 亜嵐
あ、やば。
もう3時じゃん!
今日会議で…
あなた

昨日もだったよね?

白濱 亜嵐
あ。うん…
なんで知ってるの?
あなた

玲於が…

白濱 亜嵐
あ…そっか。
ちょっと亜嵐クンの顔は変わった。
白濱 亜嵐
じゃ!お邪魔しました!
あなた

はーい

早く治してね って笑顔で帰っていった。
早く治さないと…













早く、逢いたいな。