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第42話

# 40
何気ない平凡な一日で終わった今日。


いつもみたいに一人で電車に乗った時。
一方から視線を感じた。
あなた

…?

見渡してみるけど誰も見てないし…


気の所為かな…
視線を窓に向けていると


またもや感じる。
怖い…


私はまた、周りを見渡した。
奥でニヤッと笑みを浮かべる男性がこっちを見ている。
あなた

なに…

怖くて早く電車…着いて…!
両手に入る力が銀色の棒に伝わる。


手も汗ばんできた。
【○○です。降りる方は右側の…】
飛び出た。


一目散に。

















走って…

























走って…























駅の外まで突っ走った。
あなた

はぁ…はぁ…

どうしよ…
後ろを振り向くとあの男の人がこちらに向かって


歩いてくる。


また、不気味な笑みを浮かべながら。
あなた

もう…!
やめて…!!!

また、走る。


誰だかわからないのに…


怖い。
あなた

助けてっ…

がむしゃらに走った。
何もかもわからずとりあえず走ってたら…
あなた

ここは…?

ある大きなマンションの前に立っていた。


ここは誰の家…?


友達の家?


とりあえず、マンションのエントランスに入ると


管理人室におじさんがいて。
管理人さん
あ、あなたチャン。
久しぶりだね。
あなた

久しぶり…?

管理人さん
最近、会えてなかったから
何かあったのか心配だったよ。
前にも会ってたんだ。


私、記憶なくしてるんだ。
あなた

ごめんなさい…

管理人さん
今日も玲於クンかい?
あなた

玲於…クン…?

私は管理人さんの言葉に耳を疑った。


ここ、もしかして玲於クンの家?
管理人さん
玲於クンまだ、帰ってきてないね。
もう待たせるってどういうことかね?
でも、なんで私玲於クンの家が分かったんだろ。


分かるはずがないのに。


おかしい。
外で待ってます。って伝えて外に行く。


でも、なんで玲於クンなのかな。


亜嵐クンがいるじゃん。
あなた

寒っ…

流石に12月半ばになると気温も下がってくる。


体の芯が凍りそう!
腕を上下に摩って暖かくする。
今日は、雪は降らないって。


温暖な1日って言ってた。



















すると

























男性
へぇ、いいとこ住んでんだね。
話しかけてきたのはあの男性で


玲於クンのマンションを下から見上げている。
あなた

だ、誰ですか…!

男性
ん ~ 。
社会的に言うとストーカーの
領域に入るのかな?笑
あなた

警察呼びま…

男性の人は私の口を手で抑えて来た
あなた

んんっ!

男性
呼んでみろよ…
腕も男性の力で固定されて動かないし…!


私、もう死んじゃうのかも。



















佐野玲於
何してんの。
あなた

玲於…クン!

男性
は?
この子、きみの?
佐野玲於
離せ。
男性
いやいや!
質問に答えてよ ~ 。
君のものなの?
玲於クン。


どう答えるのかな。


ただの友達っていうのかな。






















佐野玲於
オレのもんだ。
その汚い手離せ。










ドキッ…












男性
なるほど。
佐野玲於
帰れ。
男性
今日の所はこれでおしまい。
と言って私から離れていった。
その途端、私は力が抜けて座り込む。
佐野玲於
あなた…!!!
大丈夫か?
駆け寄ってくれて背中を摩ってくれる。
あなた

…った…!
怖かったよ…!

そばに居てくれる玲於クンに抱き着いた。


横に居てくれるだけでこんなにも変わるんだと思えた。
佐野玲於
大丈夫、大丈夫。
俺がついてるから。
あなた

うん…

なんでこんな初対面に近いのに優しくしてくれるの…?


玲於クン…


どうして…?
佐野玲於
部屋行こ。
立たされた時、私の手は玲於クンの手の中に


包み込まれていたのだった。


暖かい。


どこかで感じたことのある感覚。


私、前に───────
あなた

玲於クン、暖かい…

佐野玲於
冷たい。
力がぎゅっと強まった。
私も強める。


その繰り返し。


ただそれだけが楽しくて───────
佐野玲於
ここが俺ん家。
着いたのは " 佐野 " っていう表札の前。
なんか…


見たことある気がする。
あなた

お邪魔します…

玄関に入ると玲於クンの匂いが一気にして倒れそう。
まって…

























私、めっちゃ玲於クンのこと好きじゃん。
























そう思ったら恥ずかしくなって熱くなるのが分かる。
でも、私亜嵐クンいるじゃん!


病気でもずっとずっと看病してくれて


ほんとにいい人。
やばい。
























今、頭にいるのは玲於クン。























ただ一人。


誰一人頭には浮かばない。
あなた

守れないや…

そう言葉に発していた。
佐野玲於
何が?
あなた

約束…守れない。

玲於クンは へ? って顔して私を見つめる。
佐野玲於
なんの約束?
あなた

友達との…約束。

佐野玲於
そんな大事なの?
あなた

うん。すごく。

佐野玲於
いいの?
守ってやらなくて。
慣れた手つきで珈琲を作る玲於クンのキッチン姿。
あなた

守れないの。
もう。後戻りはできないから。

玲於クンを好きになったのは事実。


冷たくて時に怖い時もあるけど


根はすごく優しくて、皆からの憧れの的。
佐野玲於
…そっか。
はい って渡してきた珈琲。


マグカップから伝わる熱い温度が今の私には


とても熱く感じた。
佐野玲於
あ、珈琲飲める?
あなた

飲めます。

佐野玲於
大人になったなぁ。
あなた

バカにしないで ~ 。

佐野玲於
なぁ、
あなた

ん?

お互いソファに座って玲於クンは私の目を見つめる。
それに、私はドキドキして…
佐野玲於
亜嵐クンと最近どう…?
あなた

え?

佐野玲於
いや、亜嵐クン最近笑ってるからさ。
そんなに上手くいってんのかなって
あなた

あ…まあね…

亜嵐クン、私といてそんなに楽しんでくれていたんだ…
佐野玲於
幸せにしてやってよ?
そういう玲於クンの顔は見たことの無いくらい


優しく、穏やかな顔だった。
なのに、私は俯いて うん とも わかった とも


言えなかった。
佐野玲於
なに、どうした?
ちょっと、苦笑いして私を見る。
あなた

幸せに出来るかのかな。

佐野玲於
え?
あなた

…なんでもない…!
私、帰るね。
ほんとにありがとう。

危ない。


言ってしまうところだった。


マグカップを机の上に置いた。
佐野玲於
気をつけて帰れよ?
あなた

うん、ありがとう!

ちゃんと、玄関まで送ってくれる。


ほんと優しい。
あなた

じゃ、ありがとう。

靴を履いて出ようとしたら
佐野玲於
え、俺送ってくって。
一人で帰すとか思った?
あなた

佐野玲於
ほんとに男に免疫ないね?
亜嵐クンいつも送ってくれるでしょ?
ちょっと待ってて。
財布どこいった ~ ?ってポケットポンポンしたり


いつも持ち歩いている鞄の中をあさっている。
あなた

別に大丈夫だよ、

佐野玲於
いやいや、大丈夫じゃないでしょ。
さっきまで追われてたんだから。
本気で終わると思ったら大間違い。
ちょっと、キツイ…


そんな真剣に言われたら 確かに って思うし


ごめんなさい って思う。
佐野玲於
あった。
ごめん…行こ。
あなた

うん

と言って私達は玲於クンの家から出て


寒い外に白い息を出して私の家に向かった。