玲於 に 連れてこられた 場所 は
とりあえず 、中に入った。
お互い沈黙でメニューを見る。
玲於はびっくりしたような顔で私を、見る。
照れながら言う玲於。
お腹を抱えて笑う玲於に私もつられて笑う。
指差すのは…
パスタ…
思わず、口が滑った!
ニヤッとする玲於のいう意味を理解した。
私の言うことも聞かず、注文ボタンを押す。
そんな、上目遣いで聞かれても…
変わってない。
それって、私が玲於の事好きってバレてる?
高校生の時も好きで、今も好き。
いわゆる、変わってないって予測するよね。
なら、私とも恋はできない…
初めから叶わない恋だったんだ…
私、ほんと玲於だけにどんなけ失恋してるの…
早く、ほかの男好きになればいいのに。
今はそれしか願えなかった。
2度目の沈黙。
この空気が気まずくてたまらない。
早く、注文したもの来ないかな…
きた…!
丁度いいタイミング。
全て、受け取って食べる。
玲於が私のフォークを持って自分の口の中に入れた。
私の1口目…
誰もいいよなんて言ってないのに…
おい…
佐野玲於…
差し出してきたのは、水族館のチケット。
玲於は口の口角をちょっと上げて笑った。
ちか?
誘ってみよっか…
え…?
もしかして、玲於と私と行くために
チケット用意してくれたの…?
そう言ってパスタを啜り上げる。
そして、食べ終わり外に出る。
歩きながら呟く玲於。
駅でお別れ。
お互い電車に乗り込んだ。
ちょっと、車内は暑くて…
それと、私の体の体温もまた上昇した。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!