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第6話

大きな木の下、指切りげんまん。
俺は全速力でじんたんの家へ向かう。
じんたんの家が近づくにつれて、胸騒ぎが大きくなる。
テオ
じんたんっ…じんたん!
やっとじんたんの家へ着いた。
急いで門を潜り、ピンポンを押す。
テオ
じんたん…あぁ、もうなんで出ないのっ…
ドアを強く叩いてみた。
反応が無い。
俺はじんたんの家の周りをぐるっと一周してみる。
テオ
あ、ここ開いてる
小窓が開いていた。
そこから俺はスルリと家の中へ入り、じんたんを探す。
テオ
じんたん!!返事して!じんたん!!!
リビングへ入ろうとドアへ手を掛けたその時、手に何かがついた。

べっとりとしている、まるでイチゴジャムのような…赤い血だった。
テオ
じんたん!!!!!!!
勢いよく扉を開けると、
そこには横たわって意識を失っているじんたんがいた。
テオ
じ、…じんたん…っ、おいじんたん!しっかりしろ!!
肩を叩きながら耳元で呼びかけるが反応は無い。
脈を測ってみると…大丈夫、まだ息はある。
テオ
親父が消防隊で良かったって初めて思えたよ…!
出血しているじんたんの頭をぐるりと自分の服で、その他の切れている場所はそこら辺に散らばっていたタオルを使って止血した。
そのままじんたんを急いで担いでベッドへ運ぶ。
テオ
ったく…こんなボロボロになるまで無茶しやがって…
起きたら覚えてろよ…
見るに耐えない酷い無数の痣。

俺はじんたんの額に優しくキスを落としてじんたんをベッドに下ろした。
タオルで血を拭って、氷嚢で頭を強く打った箇所を冷やす。
テオ
もう…こんな傷つけないから。
俺がじんたんのそばに居るから…
ごめん、じんたん、もう俺我慢出来ないわ…
俺の大切なじんたんを傷つけた人に言わなくてはならない。
じんたんが悲しむかもしれない。
だけど、だけど…君をもうこんなボロボロにしたくないから。





俺は静かにじんたんのお母さんの帰りを待った。
✌🐎🐇✌🐎🐇✌
現在の時刻17:30
玄関の方で鍵をかちゃかちゃとする音が聞こえた。
帰ってきたようだ。
ガチャッと扉が開き、お母さんが入ってきた。
そのまま何事も無かったかのようにリビングへ入っていった。
テオ
じんたん…ごめんな
もう1度謝り、俺はじんたんのお母さんの方へ向かった。
✌🐎🐇✌🐎🐇✌
テオ
おばさん、こーんにーちはっ
俺はわざと明るく挨拶をする。

じんたんのお母さんはとてもビックリしていた。
母さん
!?
あ、あなた…前に家に来てた…
テオ
どうも、寺島です
母さん
な、なんで勝手に他人の家入ってんのよ!
不法侵入でしょ!?
テオ
そうですよね、すいません。
でも、一つ言わなきゃいけない事があるんです
母さん
何よ
テオ
じんたん、何処にいると思います?
母さん
え?
テオ
だから、何処にいると思うか聞いてんですよ
母さん
知らないわよ。あんな子どうでもいいわ。
そんな下らないことが聞きたかったのなら悪いけど、帰ってちょうだい。
生憎、私は忙しいのよ。この時間でさえ勿体ないのに
母さん
結局何が言いたいの?早くしてちょうだい
あぁ、この人は愛というものを知らないんだろうな…
テオ
…おばさんは、じんたんが長い間いじめられていたのを知ってます?
テオ
いつもいつも校舎裏で殴られ、蹴られ、大量の痣を作って帰ってきて…
おばさん、なんとも思わないんですか?
テオ
自分のたった1人の息子が傷ついて、苦しんで…あんた、何とも思わないのかよ!??!
自分でもビックリするくらいに叫んでいた。
この人にじんたんの苦しみを知って欲しい。
1人、いつも泣いていたあの小さな背中を…
どうか、わかってやってほしい。
母さん
はっ、そんな熱くなっちゃって馬鹿みたい。
別に私があの子をどうしようと、あんたには関係無いでしょ!?
なんなの!?私は日々、ストレスが溜まってるの!自分の子供に当たって何が悪いの!?迷惑なんてかけてないじゃない!
あぁ、イライラする…!
テオ
なんっ…
怒りがふつふつと湧いてきた。
なんで、なんであんなに傷ついてるのに、独りで頑張っていたのに、
よくそんな薄情な事が言える…
テオ
この…クソ野郎…!!!!!!
母さん
なんとでも言いなさい。あんたも…同じ目にあいたいの?
嫌だったらすぐに帰って。目障りだから
テオ
…別にいいですよ。
じんたんに危害が及ばなければ、俺はどうなってもいいです
母さん
あらそう…じゃあ今すぐ目の前から消えてちょうだい!!!
今にもじんたんのお母さんが俺に掴みかかりそうになった時、
じん
やめて!!!!!!母さんっ…!
じんたんが叫んでいた。
✌🐎🐇✌🐎🐇✌
頭が重たい。
うっすらと目を開ける。
見慣れたいつもの天井、あぁ、僕死んでないのか…
ゆっくりと起き上がろうとした時、頭に激痛が走る。
じん
いって…!
そうだ、殴られたからか。
だが頭には包帯が巻いてあり、その他の傷もガーゼが貼ってある。
じん
こんな事…一体誰がしてくれたの?
母さん…なわけないし、まさかテオくん?
もしかしたらテオくんが助けに来てくれたのだろうか。
じん
君はどんだけ僕に優しいんだよ…バカ…
その時、下で物音がした。
テオくんの声も。
じん
テオくん…?
僕はゆっくりゆっくりと階段を降りていく。
母さんの怒鳴り声が聞こえてきた。
母さん
なんとでも言いなさい。あんたも…同じ目にあいたいの?
嫌だったらすぐに帰って。目障りだから
テオ
…別にいいですよ。
じんたんに危害が及ばなければ、俺はどうなってもいいです
母さん
あらそう…じゃあ今すぐ目の前から消えてちょうだい!!!
テオくんが危ない。


テオくんが…テオくんが僕と同じ目にあってしまう。

宝石のように綺麗な笑顔が…傷ついてしまう。


嫌だ、嫌だ嫌だ。テオくんは傷つけさせない。
たとえ母さんだとしても…
じん
やめて!!!!!!母さんっ…!
気づいたらそう叫んでいた。
テオ
じん…たんっ
母さん
じん!
テオくんは俺に駆け寄ってきて、
テオ
じんたん!寝てなきゃ…あんな傷だらけだったんだから!!
じん
大丈夫…大丈夫だから
僕はテオくんの言葉を遮って母さんを睨む。
じん
母さん…僕を傷つけるのはいくらやっても構わないよ。
だけどね、
俺の、たった1人の!!!唯一の!!!この世界で1番大好きな人を!!!!

傷つけるのは許さない…絶対に…、それが母さんだとしても…っ!!!
母さん
言い切った。
まさか母さんに反抗する日が来るとは…

テオくんは呆気にとられていた。
母さん
なによ…、今までそんな逆らったことなんて無かったくせに。
こんな奴のためになにムキになっちゃってんの…!?
じんは母さんの味方じゃないの…?!
じん
…俺は、そんな大事な人に…暴力を振るう人の味方になんてならないよ
テオ
じんたん…
ごめん母さん。本当にごめん。
でも、これだけは譲れない。だって、
テオくんは…







俺の…
✌🐎🐇✌🐎🐇✌
テオ
じんたん…なんかごめん
勝手に上がり込んじゃったり、おばさんに偉そうに言っちゃって…
じん
ううん!全然!
むしろ俺の方が悪いよ。こんな事に巻き込んじゃったし
じんたんは本当に申し訳なさそうな顔をしながら謝る。

あー、本当に可愛い…
そういえば、さっきから何か違和感が…?
テオ
じんたん、一人称…変わった?
じん
え、?いつも通り【俺】だけど…

って、あ!?!?
テオ
【僕】から【俺】になってんじゃん!w
俺とじんたんはしばらく笑っていた。

大きなイチョウの木の下で
俺はじんたんに言った。
テオ
じんたん…もしさ、このまま2人一緒に大人になったらさ…一緒に暮らそうな
じん
え…?
テオ
じんたんが今、苦しんでた分、俺が癒すから…さ。
約束してくれる?
じんたんはポカンとしてたけど、その後涙を目にいっぱい溜めながら指切りをしてくれた。






じんたん、好きだよ。
この世界でいっちゃん好き。
六年生の秋、






じんたんへの恋心を自覚した日。
……To be continued