第117話

今年もお疲れ様でした 7
2,363
2025/12/17 16:48 更新

駿佑side



謙杜が席を立った瞬間
思わず声をかけた


気づかなかったのか
聞こえないフリをしたのか
わからないけど

謙杜は、俺の声に応えることなく
その場から離れた

駿佑
ちょっと、俺も、トイレ…
和也
ん、いってらー
大吾
通れる?
駿佑
うん、ありがと
流星
……(^ ^)
駿佑
…?


みんなの隙間を縫って
通路へ出ると
謙杜の後を追いかけた

駿佑
………。
謙杜の表情を、思い返す


メッセージを送った後
チラッと謙杜の方を見ると
謙杜はスマホを見つめたまま
無表情で固まっていた



自分の感情で
いっぱいいっぱいになっていたけど
謙杜をじっと見つめると
いつもと様子が違うことに気がついた


周りに合わせて笑っているけど
目が、笑ってない

そんなに強いわけじゃないのに
何かを紛らわす様に
急にお酒をグビっと飲んだ


結局、一度も目が合うことはなかったけど
そのまま席を離れた謙杜を
放っておけなかった






追いかけた先にいた謙杜は
なんだか、つらそうな顔をしていた
駿佑
………。
…俺のせい?

たぶん、そうやんな、、、



胸が、ぎゅっとなる

周りに誰もいないことを確認すると
謙杜の手を引いて、個室に入った

駿佑
謙杜…
謙杜
…っ、、
名前を呼んで、見つめたけど
謙杜が目を逸らすから
また俺の胸に、モヤモヤが広がった
駿佑
…なんでヤキモチ焼かせるん
責めたいわけじゃないのに
ただ、好きなだけやのに
胸の中の澱みが、行き場を失って
つい、溢れ出てしまった
謙杜
そんなんじゃ…


謙杜は目を逸らしたまま
つぶやいた
駿佑
…なぁ、こっち見て
少し酔っているせいか
上手く感情をコントロール出来なくて
いつもより強い言い方をしてしまう


感情的になっても
いいことないのに

優しい言葉をかけたいのに

嫉妬心が、邪魔をする…
駿佑
俺の顔、そんなに見たくないん?
謙杜
………。
駿佑
俺とじゃなくて
りゅちぇや大橋くんとおりたいん?
あー、、、

こんなこと
言いたいわけじゃないのにな…
謙杜
…じ、自分やって
僕にヤキモチ焼かせるやんか
謙杜の声は、少し震えていた
駿佑
そんなんしてへん
謙杜
してたよ…
何度もみっちーのことチラチラ見たのに
丈くんと恭平とずっと笑ってて、、
駿佑
そんなん…
謙杜
僕のことなんか
全然見てくれへんくて…
駿佑
2人きりの時以外、あんまり見つめたら
いつも怒るやんか
謙杜
それは…
駿佑
バレるから、やろ?
わかってるよ…
やから、頑張って気ぃ逸らそうと
してたんやんか、、、
謙杜
………。
駿佑
見つめても、見つめへんくても
怒られるんやったら
俺、どうしたらええんよ…
謙杜
……っ

そこで初めて
謙杜の瞳が潤んでいることに
気がついた

駿佑
ごめん…
謙杜
………。
駿佑
責めたいわけじゃないねん…
ただ、、、

ぎゅっ
駿佑
…っ////
急に抱きつかれて
心臓が跳ねた
謙杜
…ごめんなさい
駿佑
謙杜…
謙杜
わがままで、ごめん…
寂しかった、だけやねん…
駿佑
………。
謙杜
僕のこと、見て欲しくて
羨ましくて、嫉妬して、、、
やのに、距離感近いって注意されて…
なんで、僕だけ責められんのって…
謙杜の唇は、震えていた



ぎゅっ
謙杜
…っ////
駿佑
かわいい…
謙杜
かわいく、ない…
駿佑
謙杜は、かわいいよ
めっちゃ可愛い…
愛しくて、愛しくて
抱きしめる腕に、力を込めた

謙杜
…怒ってたんちゃうん?
駿佑
謙杜が素直で、可愛いから
もう怒ってない
謙杜
……////
駿佑
謙杜の方こそ、もう怒ってないん?
謙杜
…え
駿佑
さっきの返信読んで
怒ってるんかなって…
謙杜
怒ってないよ…
寂しくて、拗ねてただけ…
駿佑
そっか(⸝⸝◜~◝⸝⸝)
そう言って、頬に手を当てると
謙杜はうるうるしながら
俺の目をじっと見つめてくれた
謙杜
あの、さ…忘年会の後の予定
…無くならへん?
駿佑
え?
謙杜
お泊まり、行ってもいい?
駿佑
あたりまえやん(>_<)
謙杜
…よかった(⸝⸝o̴̶̷᷄  ̫ o̴̶̷̥᷅⸝⸝)

謙杜は、安心した様に笑うと
もう一度俺に、そっと抱きついた


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