辛かった。
何が辛かったのかは、ずっと思い出せない
何も、思い出せないんだ
普段いつもの様に作り笑い
人格達が此処に来て、俺の存在をかき消したっけ?
消えたっけ?
全員、必要なくて
全員大嫌いで
あゝ、星に成りたいです
あの煌めく星になりたい。
死にたい。
私が頑張ったのは、
悩みは、「死にたい事」
あゝ、辛いな
けど、生きたくない
言葉があやふやになって、口から出てくる
いつも言われる
違うんです。
本心なんです。全て
けれど、言い方を間違ってしまうんです。
それが、嘘と化するのです。
助けて?
そんな言葉はどこにも届かない。
それが普通。
だって、言ってないから
伝えてないから
声に、出さないから
本心は出さない。
そう決めたのは、いつだっけ。
忘れた
いつか、来ます様に
いつか、届きますように
私の、願いが
俺の、思いが
なんだっけ?
自分の、思いって
忘れちゃった
だって、偽ってたから
いつからだっけ
自分自身が、何かわかんなくなったのは
「虚言癖」
疲れたなと
つぶやく我達は
疲れ自体知らぬ者達だ
死にたいと
つぶやく俺達は
死ぬ事なぞ
出来ぬ者達で
あゝ綺麗だ
などと嘯き
己に嘘のみ
身に纏うのは
虚言癖
文として、文字として表してきた言葉は
メモ帳を侵食していった。
今では、二冊にも及んでいた。
たった二冊なのに、
重く感じるのは
きっと
考えが重過ぎて、
見た目よりも、重く感じてしまうようになってしまったからだ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!