第2話

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2019/03/04 05:10
ここはある病院の診察室

私、高橋 雪はここで内科医として働いている。
お大事に
看護師
雪先生、大丈夫ですか?
え?なにが?
看護師
顔色すっごく悪いですよ…
…大丈夫だよ
本当は朝からずっと息苦しいし、クラクラする
だけど言えないよ
看護師
ならいいんですけど…
もしあれなら休んでもいいんですよ?
ありがとう、でもあなたこそ休んでもいいんだよ?体調悪いんでしょ
看護師
え!な、なんでわかったんですか?
仮にも私は医者です!
看護師
ははっ、でも大丈夫です
辛くなったら誰でもいいから言うんだよ?
看護師
はい!


ーコンコン

失礼しまーす
あれ、奏どうしたの?
ああ、佐々木さんって雪の担当だったよな?
うん、佐々木さんがどうかした?
ここ、どう思う?
レントゲンを一緒に見ているこの人は、同じ内科医で私の彼氏

奏って結構優秀な医者でみんなに頼りにされてるんだよね
んー、どうだろう
…なあ雪
んー?あ、ここって
お前無理してないか?
へ?
顔色悪すぎるだろ
あ、いや大丈夫!
奏はすっと私のおでこに手を当てて顔を近づける
んー、熱は無いな
だ、だから大丈夫だって!
ふっ、何顔赤くしてんだよ
だ、だって…
奏ってば自分がイケメンってことわかってるの?!

付き合った当初はほかの女性看護師さん達からの妬みとかで大変だったんだから
とにかく、お前少し休め
大丈夫なのに…
いいから行くぞ
先に立ち上がって歩き出した奏に続こうと私も立ち上がった

その時


ーグラッ
(え、なにこれ…)
ーグルグル
(や、ば…倒れる…)
ードサッ
え?…雪っ!
歩き出していた奏は立ち止まって振り返り倒れた私をみて駆け寄ってきた。

心配そうな奏がどんどん見えなくなって意識を失った。

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