第4話

4.
214
2021/05/01 14:49
satomi.
今日も屋上へ来た







誰かに助けを求められている気がした





なにより家やジメジメした教室よりも居心地いいから







ついお世話になっちゃうんだよな
ガチャ
satomi
っ…
俺がドアを開けた瞬間見た景色とは






目に涙を浮かべながら柵に手をかけている女子だった。






そいつは






クラスの端で本を読んでいるような奴。
俺は一瞬でそいつの姿に心を奪われた。







反射的に声が出てしまった。
satomi
何、やってんの、?
俺はそいつの手首を掴んだ
あなた

離して…っ

satomi
離さない
あなた

お願い…

satomi
無理だね
ついに大泣きしやがった
あなた

グスッ…グスッ

あーあめんどい
satomi
分かったよ話聞くからそーゆうことするなし
あなた

はいッ…

俺がそう言うとそいつは落ち着いて話し始めた
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
話を聞いたところクラスで虐められているみたい。
そして家庭では俺と同じような暴力を受けているらしい。
泣きながら訴えていた。
satomi
俺も、一緒
あなた

え、?

そうだよ、俺も一緒。
家庭では暴力を受けて
学校ではくだらないことして、
satomi
名前なんだっけ?
あなた

あなた、

satomi
ん、俺はさとみ
あなた

この世の中生きづらいよねニコッ

そう言うとあなたは悲しそうな、でも少し嬉しそうな笑みをにっこりと見せた。
satomi
ドキッ
なんで俺ドキッってしてんのさ笑






愛を知らない俺たちの秘密の物語が始まる。






まあ、


















俺あなたの虐めの主犯だけどね、笑

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