さとみくんは泣きながら私の手を握っていた
ジェルくんはそう言って頭を撫でてくれた。
暖かい…
私はそう言ってわんわんこと莉犬くんの頭を撫でようとしたが腕が痛いことに気づいた
そりゃ、車に跳ねられたらすごい怪我だよね…アハハ
ころんくんはそう言ってその場に座り込んでしまった。
さとみくんとジェルくんが駆け寄って立たせていた。
私は医者のはなしに返事をしたり手を握ったり、足を動かしたりしていた。
そんな部屋ってめちゃくちゃ高いんじゃ…
私は不安になってなーくんの服を掴んで首をゆっくり横に振った
なーくんが私の左手を握って横にしゃがみ視線を合わせて話をしてくれた。
そんなこと言われたら断れるわけが無い。
私が元気の源だなんて言われたら余計断れない。
私がみんなに元気を貰ってただけでなく、私もみんなに元気を与えられてたんだって思うと嬉しくて思わず顔が緩んでしまった気がする
やっぱり顔が緩んでたようで私は慌てて真顔に戻そうとすると
さとみくんはそう言って私の頬をムニッとして笑ってる
ジェルくんにそう言われさとみくんは離してくれた
私そんな酷い怪我してたんだ…
利き手が使えないのって絶対不便だよね…
てかそんなこと言ったらウチの6人のお兄ちゃん達が黙ってないんじゃ…
ほら、言わんこっちゃない…
不安でしかない…
私は別に看護師さん達に助けて貰えたらそれでいいんだけど…
私の横でお兄ちゃん達6人が作戦会議をしていた。
誰がどの日に来るかとかどんなことしてあげたいかとかそういう話をしてるんだけど、所々ズレてる気もするんだけど…
誰かあの6人を止めてください…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。