あの飲み会から1ヶ月ほどすぎた頃、来月にまで迫ってきている『24時間企画』。その企画の打合せで今日会社にみんな集まっている。
私はそう言って2人の背中を押して会議室に向かわせた。
そう、2人が言うように私は今日顔が赤いかもしれない。
それは…風邪をひいてしまった…
朝から頭痛いしフラフラするし…ほんと最悪。
実は熱もある…かもしれない。
ニキビが出来てそれを見られたくないからって言ってマスクをたまにしてたから急にマスクをしても怪しまれてはいないハズ。
やばい…熱上がってきたかも。
なーくんの話ちゃんと聞かないといけないのに…
あ、やばい…倒れる。
ただでさえフラフラするのにいきなり立ったことにより私の体は床に向かって倒れることしか出来なかった…
私はそう言って意識を飛ばした。
Side 紫
今日会社にあなたちゃんが来た時から様子は変だった事に気づいてたのに、なんでそのままにしてたんだろか…
あなたちゃんが倒れたあと、さとみくんが救急車を呼んで病院に運ばれた。
病院に着いた頃には熱が40度近くあって、疲労による体調不良だということがわかった。
今振り返ればあなたちゃんはいつ休んでたのだろうか?
事務所に来ない日は大学で勉学を学んでるのにいつ休んでたのか
夜も遅くまで部屋の電気が着いていたような気もするし、俺は一体何してたんだろ。はぁ…今度の24時間生放送イベントのこととかLIVEの事とかで頭が正直いっぱいだった。
俺とさとみくんで医師の元に行き、話を聞いた。
とりあえず熱がある程度下がるまでは入院。
2、3日もすれば熱も下がるだろうしすぐ退院できるとのことだった。
さとみくんはそう言って病室から出ていった。
とにかくあなたちゃんの今後については本人が起きてから話を進めるとしよう。だからあなたちゃん早く起きて…
Side End 紫
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!