第3話

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2019/09/28 12:49





黒く塗装された高級マンション


藍華は慣れた手つきでエントランスのキーロックを解除し、エレベーターで最上階へ向かう。





最上階に到達した藍華は一番奥にある部屋の前で立ち止まる。そして、またもや慣れた手つきでポケットの中から鍵を取り出し、カードキーでキーロックを解除した。
「お邪魔します」と呟いて中へ入る。






迷うこと無くある一室の扉を開ける。







そこには、気持ち良さそうに寝ている上司、
太宰治の姿があった。
北原 藍華
太宰幹部。お早う御座います


堅苦しい程の敬語でそう云った藍華は身動ぎ1つしない太宰を見て、はぁ…。と溜め息をこぼす。





北原 藍華
太宰さん!起きてください!!


少し崩した言葉と、「太宰さん」呼びに変え、再び声をかける…も、太宰は寝返りを打って再び布団を深く被ってしまう。
北原 藍華
… 仕方がない。やりますか



藍華は太宰の寝台の前で屈み、
太宰の黒い蓬髪を撫でながら呟く。
北原 藍華
治さん。起きてください




すると、太宰さんは私の手を掴み、寝台の上に引きずり込んだ。
北原 藍華
えっ、ちょっ?!
太宰治
太宰治
ふふっ… お早う。藍華
北原 藍華
お、お早う御座います…
北原 藍華
あの…太宰幹部?仕事の時間になっても来ないので起こしに来たのですが…





うん。一寸待って、これどう云う状況


私は唯、太宰さんを起こしに来ただけなのに
何故太宰さんの寝台の中に…?!



ってか、顔近い…
北原 藍華
あ、あの…離してくれませんか。
太宰治
太宰治
厭だ。(キッパリ)
北原 藍華
えぇ…(困惑)





ふふっ…。と、笑った太宰さんはふと、真剣な表情で私を見つめた。



北原 藍華
太宰幹部…?
太宰治
太宰治
…藍華。
北原 藍華
ひゃぁ…っ

何時もより低いトーンで、耳元で囁かれた



太宰治
太宰治
…へぇ?耳敏感なの?
北原 藍華
ち、違います…ッ///
太宰治
太宰治
ふぅ〜ん?
北原 藍華
あああああ  もう仕事行きますよ…!!
太宰治
太宰治
えぇ〜…。
北原 藍華
太宰幹部も起きてくださいっ!!
太宰治
太宰治
えー。
北原 藍華
起きて!ください!!
太宰治
太宰治
むぅ…。




頬を膨らませる太宰さん…

可愛いな、なんて思ってしまった





太宰治
太宰治
あ、じゃあさ


太宰さんが名案でも思いついた様な表情をする



…何となく厭な予感


太宰治
太宰治
接吻させてくれたらちゃんと仕事するよ
北原 藍華
え…?













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星空ベリー
星空ベリー
取り敢えずここ迄。久々の投稿だ…!
早く続きも出さねば…。
((サボっててゴメンなさい!

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