第37話

素直になりたい。
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2018/04/11 11:27
花形モカ
花形モカ
体育祭だってー?
あなた応援団やっちゃえば!?
あなた

そ、そんなの無理だよ!

 伊野尾先生の一言のお陰で、授業の後の休み時間は全員体育祭の話で持ち切りだった。

 かく言う私達もまた、どんな係をしたいかと言う話題で賑わっていた。
花形モカ
花形モカ
何でー? 絶対可愛い衣装着れるのに!
 どうやら私達の学校で特別な衣装を見に纏えるのは、応援団幹部の人達だけのようだ。

 まぁ、全員着れるとなれば衣装製作係の人達が大変だろうから当然と言えば当然なのかも知れない。
あなた

やだよそんなのー……

花形モカ
花形モカ
それに有岡先輩のハートにもググッと来るかもしれないよ?
 机に視線を向けながらノートに落書きをしていた私の手がピタリと止まった。

 彼女には一応先輩との件は話してあるのだが、なぜそれにも関わらずこうして彼の名前をわざわざ口にしたのか。僅かではあるが、苛立ちを隠せずにいられなかった。
あなた

な、なんで今更先輩の名前を………

花形モカ
花形モカ
何だかんだ言って好きなんでしょ?
 モカちゃんの一言が私の胸にグサリと棘を刺す。あまりにも的確な図星を突かれ、思わず言葉を失ってしまった。

 素直に「うん、好き」と言えれば話は前に進むのに、意地っ張りな私はどうしてもその一言を口にできなかった。
花形モカ
花形モカ
………でしょ?
あなた

………ッ

花形モカ
花形モカ
もう本当………あなたったら意地っ張りなんだからー……
 ―――そう。全て彼女の言う通り。

 先輩の事は今でも変わらず好きだし、本当は以前のような仲のいい“友達”のような関係に戻りたかった。
 だが、私の意地っ張りな性格のせいか彼とすれ違っても素直に挨拶をできない私がいた。


 馬鹿みたいな意地を張るのは辞めて、素直に自分の気持ちを伝えられたら。とは言え、それは私やモカちゃんが思っているよりもうんと難しいのだ。
あなた

素直になれたらいいのに………

 たった1粒の勇気で済むのだろうけど、今の私にはそんなもの持ち合わせていなかった。
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作者のあずきです!
いつもお世話になっております(﹡ˆ﹀ˆ﹡)♡

ここまでのお話はいかがでしょうか?
何か意見等あればお聞かせ願います♡


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『FRUITS CANDY』

店長代理の知念くんとアルバイトの女子高生あなたの甘酸っぱい恋愛小説です!


これまで学生の恋愛を書いてきましたが、今回は少しズレた視点でのものを書いてみようかと思いまして……!

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そちらの方でもコメントやいいね等常にお待ちしております!
最後………!
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では、これからもあずきの小説をよろしくお願いします♪

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