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第35話

キュウツー
金剛地零哉
金剛地零哉
俺の父、金剛地裕真が社長であった金剛地フーズの主力商品は納豆だった!
金剛地零哉
金剛地零哉
金剛地フーズは潰れ、父は失踪したが、納豆を愛する精神は確実にこの俺、金剛地零哉に受け継がれている!
 金剛地先輩は背後から見てもわかるほど制服のシャツを持ち上げる。

 ああー!この先輩は本当に何をやっているんですか!!!シャッター音きこえるんですけど!
金剛地零哉
金剛地零哉
ふん、良いぞお前達!思うまま俺の勇姿を撮影するが良い!
 もうやだ帰りたい……。でもここで帰ったら私本当に畜生になっちゃう。
金剛地零哉
金剛地零哉
この腹で育てている自作納豆13号、これも俺の納豆への愛の一つ!
金剛地零哉
金剛地零哉
今回は大豆を使用しているが、初心者には枝豆からの作成がオススメだ!
金剛地零哉
金剛地零哉
熱湯消毒したタッパーにゆでた枝豆を入れ、薬局で売っている納豆菌を適量混ぜる!
金剛地零哉
金剛地零哉
よく混ぜた枝豆を平らにならし、ふたをして40度で15時間保管!
金剛地零哉
金剛地零哉
枝豆に粘りけが出たら冷蔵庫で24時間熟成させる!簡単だろう!?
金剛地零哉
金剛地零哉
そこのお前、メモをとっているな!勤勉なことだ。貴様を納豆同好会に加えてやってもいい!
 もう何の大会だかわかんないけど、金剛地先輩の納豆愛をメモる人が現れたのは良かったんだと思う。

 でも多分、私の地獄はここからだ。
金剛地零哉
金剛地零哉
君たちが美味しい納豆を作ることを楽しみにしている!その際には是非俺に試食させてくれ!
金剛地零哉
金剛地零哉
さて、納豆のプレゼンはここまでにしておこうか
金剛地零哉
金剛地零哉
次は我が妻、早見悠香への愛を語る!
徳武伊織
徳武伊織
何を言って……!
早見悠香
早見悠香
カナ?カナ??
 グラウンドから一際大きな歓声が上がったカナ?やっぱみんなこういうのが一番興味あるんカナ……。
金剛地零哉
金剛地零哉
彼女には現在、徳武伊織という悪鬼羅刹がつきまとっている
 悪鬼羅刹、悪鬼羅刹って……。伊織めっちゃ金剛地先輩睨んでますカナ……。

 金剛地先輩、こっちを振り返って笑わないでください!うっ、美し……じゃなくて伊織がこぶし握りしめてます!
金剛地零哉
金剛地零哉
この悪鬼羅刹は早見と幼馴染だそうだ
金剛地零哉
金剛地零哉
対して、俺はこの米麹高校で早見と出会った。一見不利だが高校という自らが選んだ進路で出会うこと自体、運命的だと俺は思う
金剛地零哉
金剛地零哉
彼女は俺を理解し、緊張しながらも俺のやりたいことに付き合ってくれる、納豆で言うならネギや辛子のような才媛であった
 やっ!やめて~~~~~~~~!!!!!!

 恥ずかしい!死ぬ!さいえんって何?枝豆菜園?枝豆って菜園なの?
金剛地零哉
金剛地零哉
うむ、恥ずかしいものだな、嫁について語るということは……
 金剛地先輩でも恥ずかしいとかあるんですね!

 私はもっと恥ずかしいです!あと嫁じゃないです!
金剛地零哉
金剛地零哉
納豆の覇道を行くには、薬味たる彼女の支えが必要だ
金剛地零哉
金剛地零哉
俺は彼女になら、永遠に愛の醤油を注ぎ続けることが出来ると信じている
 うああああ身に覚えがないことばっかり言われてるのに、ヴィオラみたいな渋さと甘さのあるボイスでこんなことを囁かれると心臓かき乱されます!死んじゃう!
金剛地零哉
金剛地零哉
以前ならこのようなことは考えなかった、しかし納豆菌のごとき彼女の圧倒的包容力……
金剛地零哉
金剛地零哉
俺はかもされてしまったのだろうな
 グラウンドから黄色い声が響く。

 みんな他人のことだと平気で盛り上がるよね。私は気が狂いそうなんですけど。
金剛地零哉
金剛地零哉
やはり納豆には薬味彼女しかいない!
金剛地零哉
金剛地零哉
以上で金剛地零哉の結婚表明演説を終わらせていただく!
 結婚って枝豆納豆が相手ですか?ですよね?

 グラウンドからの拍手の波に飲まれて、私は自分を見失った。なんだこれ。
徳武伊織
徳武伊織
勝手なことを……
 横目でちらりと見た伊織は目を血走らせている。

 あっ、これ、放心してる場合じゃないですね?