第5話

#健人と私
379
2019/05/03 05:32
~回想~ (※長いです)




私は幼い頃、人見知りな女の子だった。
人と話すのが苦手で、健人にしか心を開かなかった。




そのせいか、幼稚園の頃は男の子によくいじめられた。







男の子1
あなたちゃんってなんでふつうにおはなしできないのー?
柚木○○
・・・っ
男の子2
△△くん!あなたちゃんはゆうれいだからにきまってるじゃん!
男の子3
あなたちゃんは、ゆうれいだってみんないってるよ!あなたちゃんはにんげんじゃないからおはなしできないんでしょー?
男の子1
そうだった!あははは笑笑
男の子2
あなたちゃんは、ゆうれいのせかいにいつかえるのー?かえらなくてもだいじょうぶー?
ALL
あははは笑笑笑笑笑
中島健人
おい…
男の子3
あ、ゆうれいちゃんのかれしだ!
中島健人
あなたのこといじめてんじゃねーよっ!バチン
中島健人
あなたのこときずつけるやつはゆるさないからっ!!あなたにあやまれよっ!
ALL
…あなたちゃんごめんなさい・・・。
柚木○○
・・・
中島健人
あなた、だいじょうぶ?ギュッ
柚木○○
…うんグズッ
中島健人
あのねあなた。
柚木○○
…ん?
中島健人
ぼくきめたんだ。あなたをいっしょうまもるって!
中島健人
ぼくがずっとあなたのそばにいる!
柚木○○
…ほんとに?やくそくだよっ…?
中島健人
うんっ!やくそく!
柚木○○
ぜったいあなたのそばからいなくなっちゃだめだよっ?
中島健人
あたりまえじゃん!だから、もうなかないで?
柚木○○
…ぅんっ。けんとくんだいすきっ
中島健人
ぼくもあなたのことだいすきだよっ!おおきくなったらけっこんしようねっ!
柚木○○
うんっ!







この時からだろうか。健人に抱きしめられると安心するのは。













いじめられたことをきっかけに、私は変わりたいと思うようになった。





女の子にも積極的に話しかけるようになり、友達もいっぱい出来た。






いわゆる親友というのもいた。

























健人は小学6年生の時、修二と彰を見て、ジャニーズに興味を持つようになった。

そして、中学3年の時、涼介くんに憧れて履歴書を送った。


私も涼介くんが好きだと言ったら、健人が、

「俺もいつか山田くんみたいなアイドルになりたいんだ」

と目を輝かせて語っていた。





健人に頼まれて、
オーディションに付き添いでついていった。


すると、よく分からないおじいさんに、




ジャニーさん
You、ジャニーズに興味あるかい?




と話しかけられた。


「はい」と私が答えると、
ジャニーさん
Youもジャニーズ入ったらいいよ!



スカウトされた。ジャニーさんに。







でも、私は女だし、自信も無くて断った。



















2年後のある日。

健人に、「ジャニーズ入らない?ってジャニーさんが言ってたよ」



と衝撃的なことを言われた。





もちろん断った。





すると、「見学だけでもいいから来て」と言われた。











見学に行くと、同年代の男の子たちが歌ったり踊ったりしていた。







その姿はとてもかっこかった。
その人たちが輝いて見えて、感動したのを覚えている。




同時に、「私もやってみたい」という感情が芽生えた。













家に帰って兄にも相談した。
あなたがやりたいなら、やってみるべきだと思う。やってみなよ。



と言われ、履歴書を送って、オーディションを受けた。
















ジャニーズに入っても、みんなが受け入れてくれて、仕事は楽しかったし、歌やダンスを人一倍頑張ったりして順風満帆な日々を送ってた











はずだった。











高校の中には、学校の人気者である健人と仲良くしていて、ジャニーズに入っている私のことを気にいらない人もいた。


学校で私の物が無くなることもよくあった。






✄------------✄








当時、高校生だった私には、小学校からの親友がいた。




名前は莉樺。





初めての友達で、私は莉樺のことが大好きだった。












でも、


ある日、健人と一緒にいた時、廊下で莉樺が、隣のクラスの女の子たちが話しているのが聞こえてしまった。




隣のクラスの女子
あなたってさ、健人くんに近づきすぎじゃない?
川崎莉樺
まじそれな‪w‪w
川崎莉樺
女子なのにジャニーズだし、健人くんの幼馴染だからって近寄りすぎ‪てうざいんだよねー‪w 自分のことかわいいとか思って調子乗ってんじゃない? 別に大してかわいくもないのにさ‪w ただの自意識過剰でしょ。
隣のクラスの女子
ホント目障りすぎて‪w‪w
隣のクラスの女子
てか、莉樺はずっと仲良くしてたじゃん!
川崎莉樺
そんなの健人くんに近づくために決まってんじゃん‪!w 別にあなたなんて好きでもなんでもないし‪w 健人くんいなかったら喋るつもりもなかったんだけど!爆笑 この前あなたの体操服隠したのも私だし‪w
隣のクラスの女子
笑笑笑笑笑



人生最悪の日だった。


莉樺に裏切られて悲しかった。





ずっと親友だと思ってたのに・・・







私は涙が止まらなかった。
中島健人
あなた、ちょっと待ってて?すぐ戻ってくるから。
柚木○○
・・・コクッ
健人は、莉樺たちの方へ向かっていった。
中島健人
川崎… ちょっと話があるから来て
川崎莉樺
わかった!(告白?!)



渡り廊下
中島健人
あのさ、さっきお前らの会話…全部聞いてたんだけど?全部お前がやってたんだな。
川崎莉樺
え、何のこと~?
中島健人
あなたのことに決まってんだろ、とぼけんのもいい加減にしろよ
川崎莉樺
・・・だって
川崎莉樺
・・・だってさ、健人くんのことずっと好きなのに、いつもあなたばっかじゃん!だからあなたのことが目障りだったの!!
中島健人
好きって言ってくれんのはうれしいけど、俺はあなたのこと傷つけるやつが1番嫌いだから。お前らに何て言われようと俺はアイツが好きだから一緒にいんの。
川崎莉樺
…ごめんなさい
中島健人
あと、
中島健人
二度とあなたにこんなことしないでね。次やったらマジで許さないから。
川崎莉樺
ホントにごめんなさい。





健人が戻ってきた





中島健人
あなた!帰ろっか。
柚木○○
…うん





✄--------------✄


長いので一旦切ります!




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