"ユナ"
それは私達のダンス教室のクラスにいる女の子だった。
今 思うとユナはスニョアの事が好きだったんだろう
いつも周りにキラキラした感じの女の子がいて、私にとっては雲の上の存在。
仲が良かったスニョアと私は いつも一緒にいた。
けれど、いつの日にかスニョアはユナの元に行くようになり 私達はあまり話さなくなった。
ある日 ユナがたまたま私のところにやってきて、 ある写真をみせてきた。
それは私にとっては衝撃的で 悲しかった。
写真に映っていたのは ツーショットの2人で
スニョアは あの10時10分のつり目でにこにことわらっていた。
私は作り笑いをしてユナと話した。
しかし次の瞬間に放たれた一言で
私は鈍器で殴られたような衝撃を覚えたと思う。
私はうまく笑えていただろうか___。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!