第7話

妹との記憶
61
2021/01/11 01:22

次の日、僕は学校へ行きたくなかった



月谷さんと目が合ったらキレてしまう自信がある
月谷あなた
ねぇ

今一番聞きたくない声
月谷あなた
しかと?
瀬戸
……何?
月谷あなた
昨日は…ごめんなさい
瀬戸
え?
月谷あなた
勝手にスマホ触られたら嫌ですよね、!
月谷あなた
ほんとにごめんなさい!
瀬戸
あ、いや、
瀬戸
いいよ
月谷あなた
ほんと!?✨

謝られるとは思ってなかった



てか、こんなに喜ぶか!?


瀬戸
あのさ……
月谷あなた
ん?
瀬戸
何でパスワード知ってるの?
月谷あなた
え、あ、それは……
月谷あなた
適当に打ったら当たっちゃったのっ
瀬戸
そ…うなんだ……

また嘘をつかれた



僕のパスワードは普通じゃない



だって、





   

    「kar07in24」






だから。



適当に打って当たるはずかない



そして、今分かったことがある。



それは……



嘘をつくとき、耳を触ることだ。



これで少しは嘘を見破れるようになったかな












《放課後》




部活中、気づいたことがある。


耳を触るという癖は、僕の妹の癖でもある。





月谷さんは……僕の妹?



そうなれば、パスワードが分かったことや「懐かしさ」など、いろんなことの辻褄が合う。


でも、名前が違う。



妹の名前は、「瀬戸花梨」だ。


顔は…あまり覚えていない。


正直言うと、妹との記憶が僕には殆どない。




それも不思議なところだ。
















「月谷さん、君は誰…?」






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