第22話

大西流星×保育士
477
2020/03/20 10:46
あなたside
パンダ組の担任してます!あなたです!
今日からなんか研修生が入るみたいで、朝早くから呼び出されました。
懐かしいな、研修
園長先生「あなたさん、おはようございます。」
あなた「おはようございます。」
園長先生「今日から研修生が1人来るのだけど、その指導を担当してもらいたいの。いいかしら?」
あなた「はい、引き受けます」
園長先生「ありがとう。パンダ組に入ってもらって、研修期間のレポートのチェックとか、園児との関わり方とかを教えてあげてね」
あなた「はい。…あの、女性ですか?」
園長先生「それが、珍しく男性なのよ。」
え、男なの?!
ヤバいかもな…
案外この実習がキツくて辞めちゃう人もいるし…
なんて思っていると園のインターフォンが鳴った
園長先生「あ、大西くんね。どうぞ、入って」
大西くんと呼ばれた研修生は職員室に入ってきた
大西「おはようございます。」
あなた「おはようございます」
園長先生が大西くんを紹介して、挨拶が終わる。
園長先生「大西くん、担当のクラスはパンダ組です。そして指導担当が山本あなたさんになります。」
あなた「お願いします」
大西「お願いします」
大西くんが保育士らしいキャラクターのついたエプロンを着て、荷物を置いてからパンダ組へふたりでむかった
あなた「えーっと…大西くん、でいいのかな?」
大西「はい、構いませんよ。僕はえっと…」
あなた「園児からはあなた先生って呼ばれてるから、そう呼んでくれて構わないよ」
大西「わかりました。」
あなた「はい、到着。パンダ組の子達は皆素直でいい子ばかりだから、きっと大西くんを受け入れてくれると思うよ。朝の予定は聞いてる?」
大西「聞いてないです…すみません、確認不足です」
あなた「大丈夫だよ(笑)誰でも初めは緊張しちゃうもんね。朝はまず…」
朝のルーティーンと、今日の予定を伝えつつ、教室の環境を整えて、外に出て園児を待つことにした
大西「寒いっ」
あなた「まだ少し寒いよね(笑)風邪引かないようにね」
保護者の皆さんに挨拶をしつつ、園児の相手もする
保護者「あなた先生、おはようございます。今日もよろしくお願いします」
あなた「おはようございます。少し寒いですね。風邪引かないように気をつけてくださいねー」
保護者「あの方見たことない…」
あなた「パンダ組に研修生として入ってくださる大西先生です。今日からなので、はじめましてですね」
保護者「そーなの。頑張ってね!」
大西「ありがとうございます(笑)」
子供達にも好かれて、順調に実習を進めていた大西くん
1ヶ月後…
あなた「はーい、皆聞いてくださいっ!」
園児1「なんですかー?」
あなた「今まで一緒に過ごしてくれていた大西先生が大学に戻るので、お別れになってしまいます。」
園児2「え!大西先生…」
園児がヤダヤダと騒ぐ中、お別れ会をしようと提案すると、皆張り切って準備をしていた
お別れ会当日
園児達から似顔絵と、頑張って書いた寄せ書きが渡された
大西くん「え、これ皆が書いたん?」
園児1「そーだよぉ!」
大西くん「凄いー!!頑張ったなぁ!先生嬉しいわ!」
サプライズは大成功
大西くん「あ、僕もね、プレゼント用意したんだ!はい、どうぞ」
園児達に手紙を渡して周り、最後には私にも手紙をくれた
『あなた先生へ
今まで指導してくれてありがとうございました!おかげで、実習もなんとかなりましたし、園児達と楽しく過ごせました!
最後になるので、僕の気持ちを伝えさせてください。
気づいたらあなたさんのこと、好きになってました。大学を卒業したら、ここの園で働くので、その時に返事をください。』
あなた「え…」
大西くん「本気ですから。」
そう低い声で呟く彼を意識しない人など居るのだろうか
小さな子供達と、仲良く過ごす彼と付き合えたのは、もう少し先のお話

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