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第17話

本気
一ノ瀬 大河
一ノ瀬 大河
本気ですか?
椿 和泉
椿 和泉
本気じゃなかったら、こんなことしてない。
純粋な子をからかって遊ぶほど趣味悪くないんで

椿先輩まで、初めて見る真剣な表情でそう言った。


目の前で二人が睨みあっているのを、私は混乱したまま見守るしかできない。

豊橋 七海
豊橋 七海
(ちょっと待って……。頭がクラクラしてきた)

また熱が上がってきたようだ。

豊橋 七海
豊橋 七海
二人とも、あの……また横になりたいかも

私がそう伝えると、二人とも我に返ったように穏やかな表情を向けてくれた。

椿 和泉
椿 和泉
ゆっくり休んでね
一ノ瀬 大河
一ノ瀬 大河
何かあったら呼べよ
豊橋 七海
豊橋 七海
……はい

私が目を閉じると、二人とも部屋を出て行った。


体がだるくて頭がぼーっとするのに、心臓だけが別で暴れ回っているようだ。


そのせいで眠れず、二人が言っていたことが忘れられない。

豊橋 七海
豊橋 七海
(どういうこと……? 学園ドラマとかに出てくる三角関係の場面みたいだった)

彼らの真意を想像しては、そんなはずはないと打ち消すのを何度繰り返しただろう。



***



翌朝。


一晩寝て、私はすっかり元気になった。


家族にも大河くんにも礼を言って、それから椿先輩にも回復した旨をチャットで伝える。


『今日はお弁当いらないから、ゆっくり休んで』と返事が来たので、それに甘えさせてもらったのだが……。


結局は、朝の昇降口でばったりと会った。

椿 和泉
椿 和泉
七海ちゃん、本当に大丈夫?
豊橋 七海
豊橋 七海
はい。
あの、昨日は……!

礼を言おうとした瞬間、大河くんと言い合っていた真剣な先輩の姿を思い出してしまった。


ただの思い込みかもしれないと分かっているのに、ドキドキしてお礼の言葉が出てこない。


椿先輩は私の顔を見てふっと笑い、顔を近づけてきた。

椿 和泉
椿 和泉
ほんと、かわいいなあ……。
大河くんには言ったけど、俺本気で君のこと好きだから。
一目惚れとか信じてなかったけど、間違いない
豊橋 七海
豊橋 七海
…………
椿 和泉
椿 和泉
また今度、ちゃんとデートしようね

耳元でそう囁かれた。


数秒置いて、私は先輩の言葉の意味を理解した。

豊橋 七海
豊橋 七海
へっ!?

叫んだ頃には、先輩は校舎の中に消えてしまっていた。



【第18話へつづく】