「じゃあ、俺を楽しませてくれよ」
は?楽しませる?
「えと、楽しませてって言いました?」
「おう。疲れてんだ。」
はぁ、しょうがない。
「わかりました…、」
そして、向かった先は…
「はい、ここです!」
「おい、ここってクレープ屋じゃん。女子ばっかだし」
文句ばっか。
もし優しい先輩なら……
文句ばっかじゃないよね。
やめやめ、
「とにかく、食べましょうよ。」
「はぁ。じゃあお前2つ分払えよ。」
はぁ!?普通は男子が払うんじゃないの?
どこまでわがままなんですか?
これがずっと続くなんて……
「はい、買ってきました」
「これ、イチゴバナナじゃん。」
なに?また文句?
「なんですか、また文句d…」
「ちげぇよ。俺、好きなんだ。
だから、う、嬉しくて…/
あぁ、もうッ!言わせんな、アホ…」
え、先輩…??
照れてる…
先輩は、ほんとは優しい…?
や、たまたま。きっと…
好きになんか、ならないから。絶対。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!