『あなたは侑のことどう思うん?』
『へ?』
スポドリを作っている最中りおんに突然そう言われた
「いや、別になんも思ってない」
「なんだつまんない」
「なにそれ」
つまんないって何よ
面白みなんてひとつもないじゃん
「いやー、あなたと侑が付き合ったら面白いな思って」
「死んでもないな」
こんな話を振ってくるりおんはもう侑と私にあったことを知っているのだろうか
てかいきなりこんな話をしてくる時点で確チャンだろう
「ん?どしたん?」
りおんがにやりとした顔を私に見せる
『侑に告られたんやろ?』
『・・・ん、まーね』
『早く言ってくれればよかったのに』
『自分から言うことでもないかなって』
いざ認めるとなんだか恥ずかしくなって顔が熱くなった
「侑ついにか〜!!!」
「ついに?」
『侑めっちゃ好き好き言うとったもん!』
「は、はぁ・・・」
「何その微妙な反応」
やっぱり最近
私は侑のことで過剰に反応しとる
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!