もちろん好きな人が泣いとったら心配になる
授業中
泣いとるあなたの姿を何回も思い出した
その姿は俺の頭の中に強く刻まれた
授業中そっと隣の席にいるあなたを見る
さっき大泣きしたせいか目が赤く腫れている
その姿に心が傷んだ
休み時間もりおんはずっとあなたのこと慰めとる
そんなにショックやったんか?
まあショックやしあなた優しいから
倍増しで傷ついとるんやろうか
昼休みも影で泣いとる姿を見た
こんな暗いあなた見るの初めてで
とても普段のように構ってもらおうという気は起きなかった
結局あなたは放課後部活に来んかった
『メールしてやろかな・・・』
まだ誰もおらん部室で携帯を取り出しあなたのLINEを開く
『侑、やめたれ』
『は・・・?』
文字を打とうとしたその時
りおんにその手を止められた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。