僕は今日久しぶりに鴉の鳴き声で目が覚めた
相変わらず体が重い、、
昨日の稽古がきつかったのだろうか
鴉「佐倉あなた!
南南東ぅ南南東へ向かえぇ!!」
鴉「竈門炭治郎との合同任務ぅ
今すぐ南南東に急げぇ」
炭治郎という言葉に反応して顔を上げると
彼は奥の机で何かを縫っていた
炭治郎はこちらに気づくとにこっと微笑み
と聞いてきた
安定の優しさである
炭治郎は腕に何かを抱え僕に手招きをする
何かと思い炭治郎に近づいてみると
と言いワンピースのような服を見せてきた
、、何か既視感があるんだけど
そう言って僕は布団に飛び込み
今来てた服を脱いで炭治郎の隊服に着替えた
ちょっとだぼっとしてるけどいい感じ、、
ってこれやっぱり、、
僕がそう言い放った瞬間
炭治郎が雷でもばーんっと落ちたかのような
リアクションをした
、、僕には雷が見えたよ炭治郎
少しすると炭治郎は頭をかいて
反省したように俯いてこう言った
そう言うと炭治郎は照れくさそうに頬をかいて
まーたにこっと微笑んだ
眩しい、、純白な眼差しが、、
てかこれワンピースかと思ってたけど
上下別々で
上が短くて下が長いスカートみたいなやつなんだね
すごい
僕がそう言いかけた途端上で鴉が騒ぎ出した
鴉「任務中止ぃ!中止ぃ!
刃毀れを発見、刀鍛冶の郷へ急げぇ!」
炭治郎はそう言うと鞘から刀を出した
、、筈だったんだけど
その刀は途中でぽっきりと折れていて
刃毀れ所ではない悲惨な事になっていた
会話を終えたあと僕らは隠しの皆さんによって
刀鍛冶の郷へ運ばれた
鍛冶屋の郷で鋼鐵塚さんを探したが
どうやら今行方不明らしい
、、あの鬼のような人が行方不明?
まじ?
僕達は言われるがまま部屋に案内された
部屋は和室で日当たりがよかったので
試しに炭治郎と寝っ転がってみると
想像以上に心地よく
数分後には僕は寝てしまっていた
炭治郎side
、、ここあったかいなあ
あっそうだあなたに聞きたいことが、、!
うん寝てるね、、やっぱり寝不足だったのか
俺はあなたの頭をそっと持ち上げて
俺の膝の上に置いた
床で体を痛めてしまったら大変だからな
、、可愛いなあ
生きててくれて本当に良かった
今になってしみじみ思う
あなたはこの2年間どこに居たんだろうか
そんな疑問が俺の中でぐるぐると回る
ね、寝言?
寝ながら俺の名前を?
予想外の事に俺は吹き出してしまった
こう見てもまだ14歳なんだよなあなたは
俺はあなたの頭を優しく撫でた
「かたっ」
すると突然襖が空いたので顔を上げると
淡々と時透くんと話していたら
俺の膝の上で寝ていたあなたが目を覚ました
焦ったように起き上がり正座するあなた
、、そんな堅苦しくなくていいのにな
あなたとそんな話をしていると
目の前の時透くんが口を開いた
時透くんはそう言うとこっちに目線を飛ばす
、、だめだったかな?
俺が目線を逸らすとあなたの髪が目に入った
あなたは髪が長く腰の下辺りまで髪がある
邪魔じゃないのかな?
あなたは素直に俺の前に来て正座をした
今気づいたけどこの長い髪を結うのには
かなりの時間がかかるんじゃないか、、?
長い髪って大変だな
episode21 end
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。