あなたside
目が覚めると僕は知らないベットの上にいた
僕は重い体を起こして辺りを見回す
綺麗に整えられた部屋からは藤の花の香りがする
よく分からないけどなんだか居心地が良かった
何故だかよく分からないけど
僕の手足が縮んで、、まるで、、
そんな事をぶつぶつ呟いていると
下の階から足音が聞こえた
、、あっここ2階なんだ初めて知った
襖を開けて現れたのは
紫色の瞳で蝶の羽織を羽織った女性
そして髪の長い男の子だった
2人は焦ったような表情で僕に話しかける
僕がそう告げるとその男の子は悲しい顔をした
なんでよ、、そんな顔されると、、
こっちまで悲しくなってくるじゃん、、
僕は何故か泣きそうになったから
涙をぐっと堪えて笑顔を作った
今僕ちゃんと笑えてるかな、、?
すると隣にいた男の子が僕の手を掴んで
こう言った
なんて、、優しい人なんだろう、、
暖かい、、
、、そう言えばあの男性3人組は
無事助かったのかな?
僕達がそうほのぼの話していた時だった
突然部屋の襖が開いて誰かが入ってきた
男の人2人はこっちを見て口を開けている
すごい!顎が外れる勢いだぞ!!
僕はなんとなく条件反射で
と笑顔で返した
するとその2人はふらふらしながらこっちにきて
僕のことをぎゅうっと抱きしめた
男な人は涙ぐんで言う
そんなに僕って大事にされてたのかな
うわっ奥の人号泣じゃん
こっちが心配するんですけど、、
そう言って僕は男の人に頭を撫でられる
なんだろうこの感覚
いつか、、いつだっけ、、
こんな事をされたような、、
誰だ、、誰だ、、誰だ、、!!
突然の頭痛に僕は頭を抱え込んだ
耳鳴りが酷く周りの音が何も聞こえない
薄く目を開けると
僕の周りの人は慌てているようで
襖から何人もの人が入ってきた
皆、、見覚えがあるのに、、
何も何も思い出せない、、
なんで、、なんで、、なんでよ、、!!
思い、、出してよ、、
episode16 end
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。