第30話

episode30
2,980
2020/03/21 04:46
母さんの合図と共に僕らは刃を交える

、、さすが元柱

力が強くて押し負けそうだ、、

このままじゃまずい、、!!
You
You
霜の呼吸  漆の型  霜焼け
僕は刀を一旦相手の刀から離し

母さんの頸目掛けて技を打って後ろに下がる

まあこんな簡単に当たるわけ無いですから
ふぅ危ない危ない
母さん死ぬところだったぁ!
ぐっ、、煽ってくる、、

駄目だあなた、、挑発に乗るな、、

耐えろ耐えろ耐えろ、、耐え、、!!
You
You
うあっ!?
目を開けると母さんの刃が

僕目掛けて振り下ろされていた

僕は咄嗟の判断でバク転で後ろに下がったが、、

なんて事だ、、

鬼との戦闘中なのに意識が違う場所に行っていた

毒が回ってきてるのだろうか

早く決着を付けなければ、、
あなた、油断は禁物よ?
母さんはぐにゃりと顔を歪める

、、こっわ



僕は素早く構えを取り技を繰り出す
You
You
霜の呼吸  肆の型  桜華涙藍
母は僕が技を打ってくることを悟ると

自らも構えを取り何かを呟いていた
雷の呼吸  参の型  聚蚊成雷
母さんの技は僕を翻弄させた

だって発生源は1つなのに僕はもう

母さんの出した雷に囲まれてる

身動きが、、取れな、、((
あなたばいばーい
母さんがそう言った瞬間

周りのいかづちが僕に向かって放たれた
You
You
ぐっ、、うあっ、、!!!
あまりの衝撃に意識が飛びそうになる

四方八方からの電撃で思考が追いつかない

、、耐え、、ろ、、

まだ、、死ね、、ない、、
You
You
っ、、はあ、、はあ、、
あと少しで意識が飛ぶという所で

僕は電撃から開放された

心臓が痛い、、脈が異様に早い、、
あらすごい!!
あれを喰らって生きてるなんて!
母さんは驚いてる様な憐れむような目で僕を見る

その間に僕は何とか立ち上がり再び構えを取る
ごめんなさいねあなた、、
次は必ず殺ってあげるから、、!
そう言って母さんは僕目掛けて刃を振るう

僕は何とか母さんの刃を受止め弾き返す

弾き返されたのが予想外だったのか

母さんは弾かれた衝撃で少したじろんでいた
あらあら、、
無駄な反抗はする物じゃないわよ?
早く死んで私の餌になって頂戴?
美味しい美味しい稀血ちゃん♡
ああもう駄目だこいつ重症だ

僕を人として見てない、、ただの餌、、

あいつから見たら僕は餌、、?

ざりがにを釣るためのよっちゃんイカ、、?

許さない((
You
You
言っとくけど
僕は食べても美味しくないからね
稀血なのよ?
美味しくない訳ないでしょう!?
You
You
僕は稀血なのかもしれないけど、最近ご飯食べてなくて鉄分とってないし
You
You
今日これ四徹目なんだよ、、
You
You
多分僕の血どろどろだよ、、?
最悪ね、、
でも血を飲むだけでいいの
味なんて関係ない♡
ほらほら早く死になさいよ!
苦しむことになるわよ?
You
You
僕は絶対に死なない
この村の人を守りきるまでは、、
なあにかっこつけてんのよ
ヒーローなんてただのおままごと
取り敢えずさっさと死ね
えっ言葉遣い変わったんだけど

やだやだ怖い怖いやばいの来るってこれ

いや駄目だ弱気になるな戦え

僕なら出来る!!
雷の呼吸  伍の型  熱界雷
また雷の呼吸、、

さすがにまたあれを喰らうのはまずい、、

一旦上に逃げよう


そう思って僕は上空に上がったが、、
You
You
なっ!!
この雷、、!!
You
You
僕の後着いてきて、、((
瞬間僕の体に電流が走り手足が麻痺した

まともに息も出来ず呼吸も出来ず

技さえ繰り出すことも出来ない

僕はただこの電撃の終わりを待つだけしか出来ない
You
You
うがっ、、ひぐっ、、!!
ええまだ死んでないの、、
どんだけ頑丈なのよこの子、、
しょうがない
とどめを刺してあげるわ、、
、、雷の呼吸  弐の型  稲魂
あれ、、母さんが僕に近づいてくる、、

何でそんな怖い顔してるの、、?

そんなに僕のこと嫌いだった、、?

僕、、母さんに何かしたかな、、
さよなら、、あなた、、



「ザシュンッ...」



母さんの振るった刃が僕の体にくい込んで裂ける

痛い、、痛いよ母さん、、

あ、、駄目だ、、意識が、、もう、、
You
You
あ、、あがっ、、
痙攣が、、止まら、、ない、、

村一つも、、守れないなんて、、

弱くて、、ごめん、、なさい、、
ふぅ、もう放っておけば死ぬでしょ
全く、、本当にしつこい子だった
母さん、、行か、、ないで、、

僕を、、1人に、、しないで、、
































意識が薄れる中最期に見えたのは

刀に火を纏った僕くらいの小さな女の子と

驚いて口を開いていた母さんだった





























episode30 end

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