無料スマホ夢小説ならプリ小説 byGMO

892
2021/08/24

第6話

恋は盲目。
帰りのHRが終わり、
クラスメイトがざわざわと動きだす。

帰る準備をしながら、
少し離れた席の音羽に視線を向けると、
いつの間に入ってきたのか、
隣クラスの男子とお喋り中で。
音羽とその男子…タローは仲がえぇから、
会話が長引きそうやな~
とか思いながらとりあえず帰る準備を終わらせる。
こたつ
こたつ
ennちゃん!
enn
enn
ん?
こたつ
こたつ
ライブのこと。考えとってな?
enn
enn
え?あ、それさっきも言うたけど
こたつ
こたつ
俺、何も聞いてへ~ん。(笑)
enn
enn
もう!こっちゃん!
こたつ
こたつ
まだ日にちあるから!
考えといてや。な?
じゃ、部活に行ってくるわ。
また明日!ばいば~い♪
enn
enn
あ…!もう………行っちゃった。
ふらっと寄ってきたかと思うと、
言いたいことだけ言って、
アタシの頭ぽんぽんして、
爽やかに、
風のように去って行ったこっちゃん。

他の人誘ったらえぇやん。
何でアタシなんやろ。

そんなことを思いながら、
こっちゃんの後ろ姿を見送っていると、
ふと、
音羽の言葉を思い出した。



こっちゃんと…アタシがお似合い?



確かにこっちゃんイケメンやし、
優しいし、
頭もいいし、
運動神経も抜群やし…
よぉ考えたら好物件やんなぁ。

なんて。

でも、彼氏になって欲しいかって言われたら…
そうでもない。
いや、こっちゃんから告られたわけやないけど。
まぁ、色んな男子に告られたりもするけど、
この人や!って人には出会えへんしなぁ。

あれ?アタシ……女の子として終わってる感じ?
enn
enn
いやいやいやいや…
恋はしたい。
彼氏だって欲しい。
ただ、
その相手に巡りあえへんだけ。

別に女の子として終わってるわけとちゃうもん。
enn
enn
もう…。まだ話してるし。
こっちゃんの姿が消えた出入り口から、
また音羽の方へと視線を動かす。

タローはよ帰れ~
はよ帰れ~

呪文のように心の中で唱えてみるけど、
話が盛り上がってるようで、
なかなか終わる気配がしない。

いつもならその会話の中に割って入っていけるけど
昼休み終わりの音羽の様子を思い出せば…
少しだけまだ気まずくて。
さすがに気軽に会話には入っていけへん。

でも、音羽、今日部活休み言うてたし…
一緒に帰る約束はしてへんけど、
部活が休みの時は当たり前のように一緒に帰るから
enn
enn
………ま。えっか。
ぼちぼち歩いてたら追いかけてきてくれるやろ。
そう思って、
鞄を持って立ち上がる。

ここで待ってても仕方ないし、
とりあえず教室を出て、
1人で廊下を歩く。

他のクラスの友達に声をかけられながら、
ばいば~い。
また明日ね~。
を何度も繰り返す。
enn
enn
………………あ。
あみか
あみか
あ。
そんな時、
昼休みに音羽と話していた女の子と鉢合わせた。

うわ……。なんか、気まず…

友達でも知り合いでもないし、
ただ、
音羽が話してた女の子って認識があるだけ。
思わず立ち止まっちゃったし、
これで素通りは…感じ悪いよな?
そう思って、
ペコッと少しだけ頭を下げて、
止まった足をまた動かす。
あみか
あみか
あの、
すれ違いざま、
まさか声をかけられるとは思ってなくて、
すれ違ってすぐ振り返ると、
その女の子もアタシの方を向いていた。
enn
enn
……なん、ですかー?
あみか
あみか
先輩って…
音羽先輩の彼女なんですか?
先輩?
……あ。今気づいたけど、
この子1年生なんか。

制服もなければ、
履き物だって何だって自由な学園やけど、
ネームプレートだけは必ず着用せぇへんといけなくて、この子のネームプレートには、
赤いラインが入っている。
ってことは、1年生。
アタシら3年は緑色のラインが入ってる。

どうりで、
名前も顔もわからへんと思った。
同学年なら、
だいたい把握しとるから。
enn
enn
彼女ちゃうよ~。(笑)
よく間違えられるんやけど、
アタシら幼なじみやねん。
あみか
あみか
そうなんですか!?
enn
enn
うん。
あみか
あみか
よかったぁ…。ただの幼なじみなんですねぇ~。あ!あみか、音羽先輩のこと好きなんですよ~
enn
enn
へー。
うん。知ってる。
見てればわかる。
あみか
あみか
あの、もしよかったら、
あみかに協力してくれませんか?
enn
enn
は?協力?
あみか
あみか
1年生と、3年生ってなかなか接点ないじゃないですかー?せやから、音羽先輩ともっと仲良くなるために協力してくれませんか?
いやいやいや。
慣れこない?
てか、
アンタのその行動力あったら大丈夫やろ。

ここ、3階やで?

3階は3年生の教室しかない。
いわゆる3年生だけのフロアで、
1、2年生が上がってくることはほぼない。

そんな中、
昼休みに音羽に会いにここまで来てたやんか。
今も、
多分、音羽に会いに行く途中なんやろ?

それだけの行動力があるならアタシの協力とか絶対いらんて。
enn
enn
いや、アタシ協力とかしぃひんよ。
あみか
あみか
え、何でですか?もしかして…
ほんまは先輩も音羽先輩のこと…
enn
enn
ないない。それはないけど、
あみか
あみか
じゃあ、いいじゃないですか~!
enn
enn
いや、だいたい協力って何したらえぇかわからへんし。それに、アタシら
お互い名前も知らへんよな?普通、
そんな相手にお願いすることか?
あみか
あみか
……………………。
あ、あれ…?

え。アタシ、なんかいらんこと言うた?
思ったこと言うただけやのに…
何やねん、この沈黙。

気まず!!
































































🌈↑これちょっと実体験入ってます。
 (誰も聞いてないって?www)
 あまり話したこともないような人にいきなり、
 協力してって言われても、
 普通に『は?』ってなりませんか?
 (え。私だけ?)

 顔を知ってる程度の、隣のクラスの女子に
 こんな感じで『接点作って~』って頼まれて、
 『え。頼む人間違えてない?』って、
 軽くあしらった血も涙もない冷酷人間ですが?
 私は協力しないタイプです。はい。
 (友は別だけどね!!)