目が覚めると私は病院のベッドに居た。
そう言って看護師さんは出ていった。
私の手足には包帯が巻いてあり沢山の線で繋がれていた。
だけどなんでこんな事になっているのか私はわからなかった。
お連れ様って誰?私の頭の中は疑問だらけだった。
先生の声とともに入ってきたのは誰か分からない男の人5人だった。
泣いてるけどちょっと見た目が怖い人。
赤髪だけどみんなより小柄な男の子。
心配してくれる優しそうな人。
涙目になりながらもテンションが高めの男の人。
髪の毛が青くて長い人。
みんな私の事を知ってそうだったけど私は彼らが誰なのか分からなかった。
私が誰なのか聞くと何故か悲しそうな顔をした。
みんな名前を教えてくれたけど私は分からなかった。
私が記憶喪失? この人達と関わりがある?
私は更に分からなくなった。
よく分かんないけどこの人達の言葉なら信じれる。
頑張って記憶を戻さなきゃ。 そう思った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!