第8話

6。悲劇
1,381
2018/09/15 10:07
シルク目線side




一応あなたに言っておこう。

みんなに このこと話すって。




起こすのは申し訳ないと思ったけど、

あなたに話しかけた。
シルク
シルク
なあ。あなたー。
あなた
んー…
あなた
シルク…?
シルク
シルク
起こしちゃって悪いんだけど、さっきの話、全部メンバーに話してもいいか?って、話すけど、差し支えあるか?
あなた
ううん。何も、ない…よ。
話しちゃっていいよ。
あなた
それと、シルク。
シルク
シルク
ん?
あなた
クッションある?
シルク
シルク
何もねぇ家だけどそれぐらいはあるよw
あなた
ちょっと貸して〜
寝るときなんかぎゅーってできるもの欲しいから、
シルク
シルク
おーわかったー。
ちょっと待ってて。



ガチャ…


シルク
シルク
ね、クッションある?
モトキ
モトキ
うん。
この猫のやつでいい?
シルク
シルク
多分それでいいw
この猫のやつ気に入ってるよなw
モトキ
モトキ
これ触り心地がすげぇ良いんだよ〜
シルク
シルク
わかるわー。ツルツルじゃないけど、なんか良いよな
モトキ
モトキ
うんうんそーなんだよっ٩(๑>∀<๑)۶
シルク
シルク
ありがとー借りるぜ
モトキ
モトキ
はーい





ガチャ…




シルク
シルク
あなた。
これで良い?
あなた
うん…ありがと。
ごめんね寝ちゃって…
シルク
シルク
疲れてる時には休むのが1番だって。
あなた
☺️
シルク
シルク
じゃあ、隣の部屋にいるからなんかあったら呼んでね。
あなた
うん…





ガチャ…




ふぅ…


一息ついた時に、モトキが
「LINEでみんな呼んどいたよー」
と言った。

シルク
シルク
おう、助かる
                    —————————





数時間経って、みんな揃うことができた。

そのー…ザカオは来れなかったんだけど、それ以外のメンバーは集まってくれた。




シルク
シルク
実は今日集まってもらったのは、結構重要な話をするために集まってもらったんだよ。
ダーマ
ほぅ。
シルク
シルク
実はな…





そしてみんなに、今起きている事、あなたがここにいる理由など、必要なことは話した。


すると、だほが口を開いた。
ンダホ
ん?じゃあ、あなたちゃんはここから大学に行くってこと?
それとも今まで住んでたそのおばあさんの家から通うってこと?
シルク
シルク
それがな。





『両親は火事で亡くなっちゃったそうだ』
全員
え?





俺と同じ反応をした。

そりゃそうだろう。

だってみんな会ったことある人だし、

ならないほうがおかしいって言ってもいいぐらいだ。

ンダホ
待って待って、それ、、本当?
モトキ
モトキ
いやいや、この状況で嘘言うわけねぇだろ…



だよなと悲しみに飲まれて無言になったとき、隣の部屋から小さい声が聞こえた。



何か言っている。



でも聞き取れない。



俺の中に「これはまずい」という感情が芽生えた。



モトキ
モトキ
待って声聞こえない?



モトキの言葉で確信した。


あなたが危ないと。


だから俺は一言も発することなく、


隣の寝室へと向かった。





シルク
シルク
あなた!



ガクブルガクブルと、


小刻みに体を震えさせ、


体育座りしているあなた。


信じられない。


まるであなたとは思えなかった。




あなた
怖い…怖い。
ねぇ、怖いよ!!!



泣きながら俺の目をまっすぐ見て訴えかけてくるあなた。



シルク
シルク
大丈夫だよ。俺がいるから。な?




なんということか。

外から消防車のサイレンがうっすら聞こえてくる。

あなた
…サイレン聞こえる…火事…?燃えてる…?家?りょうくん…こわいよ…助けて…お願いだから…!!
シルク
シルク
俺はここにいる!大丈夫だよ。安心して?





どうすることも出来ず、

俺にはあなたを強く抱きしめてあげることしかできなかった。

あなた
ねぇりょうくん。
私の親っ、どこ、に、いる…か、知ってる?


死んだとも言えず、
シルク
シルク
ごめん…分からない…
としか答えられなかった。
あなた
死んだの!?ねぇ、死んじゃったの!?
シルク
シルク
落ち着けあなた!!
あなた
離して!!
お母さんのところに行かなきゃ!!!

死んじゃうかもしれない!!
シルク
シルク
行くなあなた!
落ち着け…って!
泣きながら暴れているあなたを止めるために強く抱きしめて止めようとする。


が…
あなた
やめて…!!離して!!
鋭い声が俺の耳をつんざき、一瞬ひるんだ隙をみて、あなたは俺の腕を振りほどいた。
シルク
シルク
あなた!!!


メンバーはどうすることも出来ず、ただ立ち尽くすので精一杯だったようだ。


















そんなメンバーには目もくれず、

あなたは夜の闇に足を踏み出した。


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