次の日。
私は美ら海水族館に行った。
「…大きいな。」
ついて一言目。そして中へ入って行く。
大体の生き物を見終えたのが、午後二時。
四時間も水族館の生き物を見ていたことになる。
まあ、この生物が何考えているんだろうとか考えていたりしていたら、こんなにいてもおかしくはない。
そして、お土産を見ていると、見覚えのある少女がそこに立っていた。
そんなことを相手に言う。
と、昨日も首里城で会った少女に聞かれる。
そう言いながら彼女を私はじっくり見る。
制服姿だった昨日と比べ、今日は、長袖のトレーナーに吊り下げ式の短いズボン。
…身長が高めなのに、活発な小学生の子にどうしても見える。
対して、私は、Yシャツの上にベスト、下は黒の長ズボンと、比較的おとなしめな服装。
葉月さんより身長は低いのだが。
そう葉月さんにほざきながらお土産の目星をつけていく。その間、葉月さんはずっと私の後をつけているようだ。
私が一番気にしている事を口に出して言われると思わず反応してしまう。
大抵の人が、「普通」を気にして生きているこの世界に何を口出ししようとしているのだろう。
そう聞かれ、私はお土産を見ていた目線を葉月さんに移す。
私は、お土産に目線を戻す。
お土産を見だした私に葉月さんはそう言った。
そう言って私は笑う。
そう、慣れれば、楽。
慣れれば…
慣れ…
そんなこんなでお土産を私は選び終えた。
一人、心の中で名前を考えながらもしっかりと人数分あるのか数える。
ずっとストーカーの如く私についてきた葉月さんにこの場所の目的を聞いた。
そう指さした先には、知っている顔がいた。
私はボソッと呟いた。
そう聞かれた時、タイミングよく誰かからLINEが来た。
「なんであそこに最低人間どもが……⁈」
私は外で一人、鳥肌と冷や汗を出していた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。