屋根の上に、ドスっと座り込む
椿さん。
顔は、こわくて見れないけど・・・
気まずい空気です。
俺ー流花のことがー好きみたいだー
好きみたいだーー好きみたいだ〜〜
私の中で、何度もループを繰り返す。
好き?私を・・・椿さんが・・・・!!!
真剣に、見つめられて、私の
心臓がバクバクする・・・
何を、言ってるんですか・・・
頭がパニックになりそうです。
そんな捨てられた子犬みたいな
顔しないでくださいよ・・・
あれ?何を言ってしまったのだろう
私は、目をグルグルまわしながら、
顔を赤面させている。
私が、椿さんの運命の相手?
死んでる私に、そんな資格があるので
しょうか?
震える声を、しぼりだしなら、
質問する。
涙が、たくさんあふれた。
いつもとは、違う嬉し涙の方・・・
私は、椿さんがこの絵馬荘に来てくれて
本当に良かった。
幽霊になって、1人ぼっちの私を
照らしてくれた太陽のような人。
そう返事をすると、椿さんは
ニコッと笑って、私に優しくキスをした。
本当に、幸せな夜になりました。
私、もう椿さんから逃げません。
大好きです。
まだ、唇にキスをした時の感触が
残っています。
椿さんの後ろ姿、耳まで赤く
なってることは、言わないでおきましょう。
本当に、椿さんに会えて良かったです。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!