第7話

絵馬荘探検 「椿編」
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2019/09/22 01:23
休日の朝、俺は暇だったため、
この広い絵馬荘えまそうの、中を探検することにした。
羽柴 椿
羽柴 椿
512号室以外の部屋って、入った
ことねえから、探索でもするか
俺が、忍び足で、階段を降りていると
流花
流花
何してるんですか?
羽柴 椿
羽柴 椿
幽霊の流花りゅうかが、ヒュンッと現れた。
羽柴 椿
羽柴 椿
べつに、何も、してねえよ
流花
流花
してるじゃないですか?
流花
流花
今の椿つばきさん、すごく
あやしいですよ?
羽柴 椿
羽柴 椿
違くて、今、この屋敷を探検を
しようと思って
羽柴 椿
羽柴 椿
ばあばに、気づかれると、話が
長くなるから、見つからないように
こうしてるんだ
流花
流花
そうですか
流花は、不思議そうな顔をして、
俺の後ろにまわると
流花
流花
面白そうなので、私も参加させて
ください
と、言った。まったく、流花も、暇なんだな
俺と、流花は、まず1階に、ある部屋を
かたっぱしから、のぞくことにした。
羽柴 椿
羽柴 椿
この部屋は、空き部屋だな
流花
流花
見てください!椿さん!ここに、
キノコのようなものが、ありますよ
流花が、嬉しそうに指差した場所には
黄色いキノコが、畳からはえていた。
羽柴 椿
羽柴 椿
ひいぃっ!気持ち悪・・・こんなの
見て、喜ぶとか、おかしいだろ?
流花
流花
そうですか?面白くないですか
羽柴 椿
羽柴 椿
・・・
流花の、こういう所が、普通の女の子と、
違う気がする・・・俺は、うえっと

一言いって、隣の部屋に移った。
羽柴 椿
羽柴 椿
ここは・・・!!
流花
流花
変わったお部屋ですね・・・
ツボ?が、8個もありますし・・・
羽柴 椿
羽柴 椿
だな・・・
本当に、この絵馬荘は、見ればみるほど
妖怪屋敷と、いうか・・・

ばあばの趣味?なのか、ちゃんと、
掃除してんのかよ・・・
流花
流花
この、ツボ重いですよ!全然、
持ち上がりません
流花が、よいしょと、ツボを持ち上げ
ようと、してるので、俺は、あわてて止めた
羽柴 椿
羽柴 椿
こんな、ホコリっぽい、ツボ
触るなよ
流花
流花
なんか、本当に、探検っぽいなーって
思ってしまって、えへへ
羽柴 椿
羽柴 椿
それは、いいけどさ、ばあばに
バレると、めんどくさいから、あまり
物を動かすなよ?
流花
流花
わかってますよ、椿さんは
真面目ですね・・・
流花に、真面目と言われて
少しキレる俺だったが、しょせんガキの

言ってっることに、いちいち反応して
いれれない。
羽柴 椿
羽柴 椿
よし、次は、違う部屋に行こう
流花
流花
はーーい
俺と流花は、こことは違うフロアに
行くことにした。
羽柴 椿
羽柴 椿
そういえばさ、流花って、何歳なの?
羽柴 椿
羽柴 椿
自分で、わかるのか?
俺の質問に、流花は、一瞬
ドキッと、したような顔をした。
そして・・・
流花
流花
私を見れば、言わずとも、歳くらい
わかりますよね?
と、言った。
廊下を歩きながら、俺は考えてみたが
まったくわからない。
羽柴 椿
羽柴 椿
見た目からして、小学生?
流花
流花
はい?
羽柴 椿
羽柴 椿
いや、中学生か?
流花
流花
椿さん、本気で言ってますか?
俺は、ポリポリと頭をかきながら、
うーんと、うなる。
羽柴 椿
羽柴 椿
風呂場で、あった時、たしか
子供みたいな・・・
流花
流花
!!!
ボカッボカッ
羽柴 椿
羽柴 椿
ウガッア
流花に、殴られ、壁に激突する
俺・・・
ドサッ
流花
流花
し、信じられません!!
まだ、お風呂場のことを、覚えて
いるとは・・・
流花が、顔を真っ赤にしながら、
怒っている。
流花
流花
もう一発、殴ったら、記憶・・・
消えますかね?
ふわっと、浮きながら、俺に近づいて
くる流花・・・

かなり、ヤバイ状況だ・・・
羽柴 椿
羽柴 椿
落ち着け、いつもの、穏やかな
流花に、戻ってくれ
俺の、声かけに返事がない

そうとう、怒っているようだ。
羽柴 椿
羽柴 椿
そもそも、俺の質問に、答えないから
だろ?
流花
流花
私は、16歳の高校生です!!
羽柴 椿
羽柴 椿
えっ・・・
うそだろ・・・?
流花
流花
何ですか、その顔は!?
羽柴 椿
羽柴 椿
いや、ちがう・・・
流花
流花
私のこと、疑ってますね?
そうなんですね?
羽柴 椿
羽柴 椿
やめろ!
ドカドカポコポコ
羽柴 椿
羽柴 椿
グハッ
流花
流花
本当に、信じれれません
流花
流花
椿さん、最低ですよ
そのまま、流花は、どこかに
行ってしまった。

ボコボコに、殴られた、俺をおいて
羽柴 椿
羽柴 椿
くそっ!覚えてろよ!!この
暴力幽霊〜〜〜
俺は、ガクッとちからつくと、
その後すぐには、動けなかった。

しかし、いつか流花に、仕返しを
してやろうと、心に深く誓ったのであった。

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