俺が、絵馬荘の、扉を開け
靴を脱いでいると、騒がしい叫び声が
聞こえてきた・・・
流花の足音が、ドンドンこちらに
近づいて来る!!
流花の後ろに、猛スピードで、
向かって来る金髪の男がいた・・・
ドカッ!!
ドシャッと、俺にぶつかり、倒れる
金髪男・・・誰だ?こいつ
流花は、俺の後ろに隠れながら
怯えている。
俺は、ハアッとため息をついた。
ここら辺にいるやつは、幽霊とか魔女
とか・・・おかしな奴らばかりだな
流花が、俺のYシャツの裾を、ひっぱり
ながら、そう言った。
金髪男は、立ち上がると、ニヤリと
笑った。
そう言った鍵とかいう、エクシストは
ポケットから、なにかを取り出した。
なんなんだ?コイツ・・・
頭が、ちょいとアレっつうか・・
軽めのアホなのかもしれないと
俺は、思った。
そう言うと、流花は、鍵の
横を、タタタと、走り去って行った。
俺の言葉かけにも、無視してエクシストの
野郎は、流花の方へ追いかけて行った。
逃げる流花、流花を追う鍵
エクシストを追う俺・・・
まったく、騒がしいのは、1人で
十分なのに・・・
流花の方に、少しずつ近く
鍵・・・しかし、その先は・・・
鍵が、流花を掴みかかろうと突進
した先は、露天風呂だった!!!
ザパアアアアーーーーン
派手に、水しぶきをあげ、鍵は
露天風呂の中に落っこちた。
ここに、住んでるわけじゃないので
部屋の作りまでは、把握できて
なかったわけか・・・
本当にアホな奴
俺は、フイッと、そっぽを向く。
そんなに見つめられて、頼まれると
「嫌だ」なんて言えねえじゃねえか・・・
くそっ!可愛いから許す!!
俺は、服を着たまま、湯の中に
ジャブジャブ入り、鍵を抱き上げる。
その後、ばあばに事情を説明し
今日は、コイツを、俺たちの部屋に
泊めることにした。
傷は、ばあばが包帯を巻いて一安心だ。
はやく、帰れよな、まったく
大変危険な奴が、絵馬荘に
泊まることになった。やれやれ・・・
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。