沈黙に私は耐えきれなかった。
耐えきれなかったから…、、
自ら沈黙を破ってしまった。
無駄に明るいから元気な声は、先生と直生くんにどう聞こえているのかな??
教室を出た私の耳に入るのは直生くんが止める声。
先生の声は聞こえない。
そう、だよね。
きっと先生は……、、
私のこと、もう眼中にないんだ。
悲壮感。
とでも言うのかな??
何かを失って悲しい。
先生を失ったの?
先生からの愛情を失ったの?
何を、失ったのだろうか。
私は直生くんから逃げるように廊下を走った。
窓から立ち込めるオレンジ色の光。
部活動の生徒以外、誰もいないだろう。
うん、いないよ。
ーーーバンっ!
私は生徒会室の前で、人にぶつかり、思わずかけてしまう。
ちらりと見れば、ぶつかった人の制服には生徒会バッチが付いている。
その人を押し倒してしまったようで、顔を上げて、顔を見ると、、
生徒会長の姿だった。
私は素早く、生徒会長の上から退こうとする。
、、、退きたいのだけど、、
生徒会長の手が私の腕を掴んで離さなかった。
そのまま腕を掴まれ連れ込まれたのは生徒会室。
一気に床に押し倒されると、鍵を閉めた音がした。
初対面であるはずの生徒会長の手は私の発育の良い胸を鷲掴みにした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!