僕は、新しく猫を飼い始めた。正直猫なんてあまり好きじゃないけれど、僕はどうしてもその猫を飼いたかった。理由は、こうたんが助けた猫だからだ。
名前は、こうたんからとって『こう』という名前にした。こうはとっても可愛い。こうたんをなくした僕の心を埋めてくれていた。
あの日聞こえた声は、本当にこうたんのものではないかもしれない。もしかしたら、僕が作り出した幻想かもしれない。けれど、あの声が聞こえなかったら僕はきっと死んでいた。きっと、こうたんの後を追っていただろう。
だが、僕はまだ生きている。こうたんが生きられなかった時間を僕は生きているのだ。さて、今日はこうたんの四十九日だ。どうやら、KUN参加型キッズ総勢で参加するらしい。
ちょっと大変なことになりそうだな。みんなで、ちょっとだけないてこうたんとの思い出を語り合ってそして笑う。
君は多分は僕達が泣いているところよりも笑っている所の方が好きなはずだ。だから僕は決めた、もう泣かないよ。次に泣くときは、僕が死んで君と再会した時だ。
だからさ、こうたん。あっちにいっても僕の事を忘れるなよ?僕がこっちからいったとき一番に出迎えてほしいんだ。誰でもない君に。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。