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第41話

Vol.7
「花束(ブーケ)抱えてなんて俺のガラじゃない」 
そんな慎ちゃんの言葉に「テヘへ」と涙を押さえながら笑った。
「私も主人にねだろうかしら。それよりも松山さん、お嬢さんにお付けさせてあげれば」
慎ちゃん、何故かママの言葉に恥じらうかのように「仕方ないか、クス」と言い席を立ち彰子の背に回った。そっと髪を撫で上げられ、彰子は慎ちゃんと代わるように髪を束ね上げた。きっと慎ちゃんは少年のような目をしているに違いない。彰子は判るんだ。モニカちゃんがBirthday cakeに火を灯す中でネックレスのフックが掛けられた。
「It is her birthday today. To all of you, her the applause of the celebration.(今日は彼女の誕生日です。皆様、彼女にお祝いの拍手を)」
ママの言葉。いつの間にか各テーブルにシャンパンが注がれたグラスが並ばれていたんだよ。
慎ちゃんに促さるようにキャンドル・ライトの灯を吹き消す。
「おめでとう」
「Congratulations」
拍手の喝采、
「ありがとう。ありがとうございます」
「クス。おめでとう彰子。確か言っていたよな、黄色の薔薇は幸せを運んでくれるって」
シャンパンを乾杯しながら慎ちゃんは言ってくれた。
「そんな言葉まで覚えてくれていたんだ」
「ククッ、俺はヤクザなんだよ」
「バカ」

―――― 同時刻、横浜中華街付近で、一発の銃声音が鳴り響いた。