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第87話

Vol.3
ところで、変わった様子はないか? 
「はい。聴こえているように盛り上がってます」
そうか。別に心配はないと思うが、彼女のライヴ・スケジュールを把握し、お前達は彼女を警護するんだ。但し一切の干渉に触れるんやない。
「まさかオヤジ、彼女のファンでも……、な…何だ、お前等は…」
「請沈默到達ロ馬?那様,安静(チン チェン モ- ダオ ダ- マ?ナ- ヤン,アン ジン黙って着いてきて貰おうか。そう、静かに)」
どうしたんだ?おい、何があった!?
「後で連絡を入れますよ。確かホテル・オークラにご宿泊ですね。では後程、鉄板焼『ときわ』で。心配しないで下さい。それと騒がないで下さいとの伝言です」
誰だ、お前達は!! ちっ、切りやがった。何もない。おたつくんじゃない。ところでだ、『ときわ』に確認するんだ。貸切りになっているかをだ。そう言えば僅かに中国語だったような気がするが、まさか…

京都ホテルオークラ
〒604-8558
京都市中京区河原町御池
TEL:075-211-5111(代表)
TEL:03-3254-1200(東京営業所)

あれ?何処に行くんだろ、彼等?キャハ
爆音の中で彰子は跳び跳ねていた。

We of the light shouldcome to it-like
The hand which I tied.Iam not scared anymore if I can believe in
Nobody can take the dazzling palpitation
Sadness of adult that noise was frightened in the future

辛さは越えられる
心の扉を開けて飛び出そう
繋いだその手で立ち上がれ!!
危ない綱渡りいらないさ

「中々のものだと、クク、思わないか」
「あの連中は?」
参道を降りながら車内のナビから切り替えられた画面に彼女のライヴが写し出されていた。本当だったのね、ウフフ彼女。それにしても、この車の狭さと煩いエンジン音。それよりも目立ち過ぎる。
「ねえ慎吾、何故このような目立つ車を乗るのかしら」
「趣味だと言っても、クククク通用しないか。只1つ言えるのは、目立つことも、時には必要だということだ」
どういうことだろうか…。目立つということは、逆に的にされやすい筈なのに。それよりも奴等は誰なんだろうか。それと、何が動き出しているというのだろうか。何時だったか慎吾が言ったことがある。『星の王子さま』を知っているかと。確かサン=テグジュペリだった筈。
●アントワーヌ・マリー・ジャン=バティスト・ロジェ・ド・サン=テグジュペリ(Antoine Marie Jean-Baptiste Roger, comte de Saint-Exup ry、1900年6月29日-1944年7月31日)は、フランスの作家、操縦士。郵便輸送のためのパイロットとして、欧州-南米間の飛行航路開拓などにも携わった。読者からは「サンテックス」の愛称で親しまれる。「ロジェ」までが個人名、「サン=テグジュペリ」が姓。爵位は伯爵。

「流石がインテリだな」
「それが何かあるのかしら?」
その質問に慎吾は言葉を繋げた。
「ひとは、過誤に過誤を重ねながら、火に通じる道を発見するのだ―――と」
「…………」
貴方は過誤を重ねてきたの?それなら、この私も過誤を重ねたことになるかもしれない。
「ねえ、私はこの先、どのように歩いていけばいいのかしら」
「ククク。そう言えば、この俺も同じ言葉をぶつけられたことがある」
「そうしたら…」
その時、慎吾は遠くをみるように呟いた。一冊の本を投げつけられた――― と。
「何ていう本なの?」
何故だろうか、慎吾は性戯の際も上半身を露にしない。
「クク、不思議の国のアリスだ」
読んだ記憶がある。この私にも。そう言えば、何か大切な言葉があった筈だわ。幼い頃の記憶をまさぐる。アリス…、ハットを被ったウサギ…。ああ、何だったろうか。森の中?いや、紅茶を飲んでいる時の、誰だったろうか。

●不思議の国のアリス

幼い少女アリスが白ウサギを追いかけて不思議の国に迷い込み、しゃべる動物や動くトランプなどさまざまなキャラクターたちと出会いながらその世界を冒険するさまを描いている。キャロルが知人の少女アリス・リデルのために即興でつくって聞かせた物語がもとになっており、キャロルはこの物語を手書きの本にして彼女にプレゼントする傍ら、知人たちの好評に後押しされて出版に踏み切った。1871年には続編として『鏡の国のアリス』が発表されている。
『アリス』の本文には多数のナンセンスな言葉遊びが含まれており、作中に挿入される詩や童謡の多くは当時よく知られていた教訓詩や流行歌のパロディとなっている。英国の児童文学を支配していた教訓主義から児童書を解放したとして文学史上確固とした地位を築いているだけでなく、聖書やシェイクスピアに次ぐといわれるほど多数の言語に翻訳され引用や言及の対象となっている作品である。
ある日、アリスが川辺の土手で、読書中の姉の傍に退屈を感じながら座っていると、そこに服を着た白ウサギが人の言葉を喋りながら通りかかる。驚いたアリスは白ウサギを追いかけてウサギ穴に落ち、壁の棚に様々なものが置いてあるその穴を長い時間かけて落下する。着いた場所は広間になっており、アリスはそこで金の鍵と、通り抜けることができないほどの小さな扉を見つける。その傍には不思議な小瓶があり、それを飲んだアリスはみるみる小さくなるが、鍵をテーブルに置き忘れて取れなくなってしまう(第1章 ウサギ穴に落ちて)。アリスは今度は不思議なケーキを見つけるが、それを食べると今度は身体が大きくなりすぎてしまう。アリスは困って泣き出し、その大量の涙であたりに池ができる。アリスは白ウサギが落としていった扇子の効果で再び小さくなるが、足をすべらせて自分のつくった池にはまり込む。そこにネズミをはじめとして様々な鳥獣たちが泳いで集まってくる(第2章 涙の池)。
アリスと鳥獣たちは岸辺に上がり、体を乾かすために「コーカスレース」という、円を描いてぐるぐるまわる競走を行う。それからアリスはネズミにせがんで、なぜ彼が犬や猫を怖がるのかを話してもらう。この話に対してアリスは飼い猫のダイナの自慢話をはじめてしまい、この猫がネズミも鳥も食べると聞いた動物たちは逃げ去ってしまう(第3章 コーカス・レースと長い尾話)。一人になったアリスのもとに白ウサギが戻ってきて、アリスをメイドと勘違いして自分の家に使いに行かせる。家の中でアリスは小瓶を見つけて飲んでしまい、この効果で再び身体が大きくなり部屋の中に詰まってしまう。白ウサギは「トカゲのビル」を使ってアリスを追い出そうとするが失敗に終わる。その後白ウサギたちは家のなかに小石を投げ入れ、この小石が体を小さくさせるケーキに変わったため、アリスは再び小さくなって家から出られるようになる(第4章 白ウサギがちびのビルを使いに出す)。
動物たちや大きな子犬から逃れて森に入ったアリスは、キノコの上で大きなイモムシに出会う。ぞんざいな態度でアリスにあれこれ問いただしたイモムシは、キノコの一方をかじれば大きく、反対側をかじれば小さくなれると教えて去る。

アリスはキノコを少しずつかじり調節しながら元の大きさにもどるが、次に小さな家を見つけ、そこに入るために小さくなるほうのキノコをかじる(第5章 イモムシの助言)。その家は公爵夫人の家であり、家の前ではサカナとカエルの従僕がしゃちほこばった態度で招待状のやり取りを行っている。家の中には赤ん坊を抱いた無愛想な公爵夫人、やたらとコショウを使う料理人、それにチェシャ猫がおり、料理人は料理の合間に手当たり次第に赤ん坊にものを投げつける。アリスは公爵夫人から赤ん坊を渡されるが、家の外に出るとそれは豚になって森に逃げていく。アリスが森を歩いていくと樹上にチェシャ猫が出現し、アリスに三月ウサギと帽子屋の家へ行く道を教えたあと、「笑わない猫」ならぬ「猫のない笑い」 (a grin without a cat) を残して消える(第6章 豚とコショウ)。
三月ウサギの家の前に来ると、そこでは三月ウサギ、帽子屋、ネムリネズミがテーブルを出して、終わることのないお茶会を開いている。帽子屋は同席したアリスに答えのないなぞなぞをふっかけたり、女王から死刑宣告を受けて以来時間が止まってしまったといった話をするが、好き勝手に振舞う彼らに我慢がならなくなったアリスは席を立つ。すると近くにドアのついた木が見つかり、入ってみるとアリスが最初にやってきた広間に出る。そこでアリスはキノコで背を調節し、金の鍵を使って今度こそ小さな扉を通ることができる(第7章 狂ったお茶会)。通り抜けた先は美しい庭で、そこでは手足の生えたトランプが庭木の手入れをしている。そこにハートの王と女王たちが兵隊や賓客をともなって現われる。かんしゃくもちの女王は庭師たちに死刑宣告をした後、アリスにクロッケー大会に参加するよう促すが、そのクロッケー大会は槌の代わりにフラミンゴ、ボールの代わりにハリネズミ、ゲートの代わりに生きたトランプを使っているので、すぐに大混乱に陥る。そこにチェシャ猫が空中に頭だけ出して出現し、女王たちを翻弄するが、女王が飼い主の公爵夫人を
連れてこさせるころにはチェシャ猫はふたたび姿を消している(第8章 女王陛下のクロッケー場)。
「鴉と書き物机が似ているのはなぜか?」というこのなぞなぞは、その答えをめぐって当時の一般家庭のお茶の間でしばしば話題に上り、『不思議の国のアリス』の後の版でキャロルによって(後で考え出された)その答えが提示されている。詳細は帽子屋#帽子屋のなぞなぞを参照。


やってきた公爵夫人はなぜか上機嫌で、アリスが何かを言うたびに教訓を見つけ出して教える。女王は公爵夫人を立ち去らせ、クロッケーを続けようとするが、参加者につぎつぎと死刑宣告をしてまわるので参加者がいなくなってしまう。女王はアリスに代用ウミガメの話を聞いてくるように命令し、グリフォンに案内をさせる。アリスは代用ウミガメの身の上話として、彼が本物のウミガメだったころに通っていた学校の教練について聞かされる(この教練はキャロルの言葉遊びによってでたらめな内容になっている。例えば読み方 (Reading) ではなく這い方 (Reeling)、絵画 (Drawing)ではなくだらけ方(Drawling) などである)(第9章 代用ウミガメの話)。しかしグリフォンが口をはさんだので、今度は遊びの話をすることになる。代用ウミガメとグリフォンはアリスに「ロブスターのカドリール」のやり方を説明し、節をつけて実演してみせる。そのうちに裁判の始まりを告げる呼び声が聞こえてきたので、グリフォンは唄を歌っている代用ウミガメを放っておいて、アリスを裁判の場へ連れてゆく(第10章 ロブス

ーのカドリール)。
玉座の前で行われている裁判では、ハートのジャックが女王のタルトを盗んだ疑いで起訴されており、布告役の白ウサギが裁判官役の王たちの前でその罪状を読み上げる。アリスは陪審員の動物たちに混じって裁判を見物するが、その間に自分の身体が勝手に大きくなりはじめていることを感じる。裁判では証人として帽子屋、公爵夫人の料理人が呼び出され、続いて3人目の証人としてアリスの名が呼ばれる(第11章 誰がタルトを盗んだ?)。アリスは何も知らないと証言するが、王たちは新たな証拠として提出された詩を検証して、それをジャックの有罪の証拠としてこじつける。
アリスは裁判の馬鹿げたやり方を非難しはじめ、ついに「あんたたちなんか、ただのトランプのくせに!」と叫ぶ。するとトランプたちはいっせいに舞い上がってアリスに飛び掛り、アリスが驚いて悲鳴をあげると、次の瞬間に自分が姉の膝をまくらにして土手の上に寝ていることに気がつく。自分が夢をみていたことに気づいたアリスは、姉に自分の冒険を語って聞かせたあとで走り去ってゆく。一人残った姉はアリスの将来に思いを馳せる。

作中に登場する多彩なキャラクターのいくつかは、本作を特徴付ける言葉遊びによって創作されたものである。アリスに道を教えた後に「猫のない笑い」となって消えるチェシャ猫は、「チェシャ猫みたいにニヤニヤ笑う」(grin like a Cheshire cat) という、当時はよく知られていた英語の慣用句がもとになっている。第7章で「狂ったお茶会」を開いている帽子屋、三月ウサギは、ともに「帽子屋のように気が狂っている」(“mad as a hatter”) 「三月のうさぎのように気が狂っている」(mad as a march hare) という、やはり当時は一般的であった英語の慣用句をもとにキャロルが創作したキャラクターである。第9章、第10章に登場する代用ウミガメ (The Mock Turtle) は、「代用ウミガメスープ」“Mock Turtle Soup”という言葉から作られている。これはウミガメの代わりに子牛の肉を使ったスープで、従って「ウミガメスープに似せたスープ」のことだが、これを「代用ウミガメ」の「スープ」と解した言葉遊びになっている。
もともとは身内向けの物語であった本作には、その名残としてキャロルとアリス・リデルの身辺の人々を暗示するキャラクターや言及がある。第3章で行われるコーカス・レースは、この作品自体が作られたキャロルたちのピクニックでの出来事をほのめかしており、そこに登場する動物のドードー鳥はキャロル(ドジソン)、アヒル(Duck) はロビンソン・ダックワース、インコ (Lory) はロリーナ・リデル、子ワシ (Eaglet) はイーディス・リデルをそれぞれ暗示している。リデル三姉妹はまた、ネムリネズミの物語の中の3人の小さな姉妹としてもほのめかされている。

ほかにも、白ウサギはリデル家のかかりつけの医師であったヘンリー・アクランド、「尾話」を披露するネズミはリデル家の家庭教師ミス・プリケット、代用ウミガメの身の上話に言及される教師のアナゴは、リデル家の美術家庭教師であったジョン・ラスキンをそれぞれモデルにしているなど、登場人物ごとに様々な推定がなされている。
~不思議の国のアリス参照~

微睡むように私は物語を思い返していたわ。その時、劇的な会話が浮かび上がった。
『教えていただきたいのですが、ここからどの道を行けばいいのですか』
『それは、君がどこへ行きたいかに大いによるな』

「そうなのね、慎吾」
「クククク。そういうことだ。松崎検事」
「二人きりの時は、その呼び方は辞めて。一人の女でいたいの」

思い返していた。蜜壺が潤いかけていることを隠すかのように私は、膝元に組んでいた手を握りしめた。