無料ケータイ小説ならプリ小説 byGMO

第84話

Vol.4
その頃―――。 
「ああん。イイ…あんあん。慎ちゃん、はあはあ、電話が鳴ってる。もうダメだよ。またイク、イっちゃう。ヤダ、ああんイク~」
その瞬間慎ちゃんのスペルマが彰子の胸を目掛けて飛び放った。
「はあはあ。慎ちゃん、電話出ないの?はあはあ」
けたましく鳴るルームに供え付きの電話に手を伸ばす慎ちゃん。
「誠に申し訳ございません。松山様に電話が入っていますが」
「誰も宿泊をしているのは知らないはずだが?誰からなんだ?」
「女性の御方で御座いますが如何なさいますか」
「いいだろう、繋いでくれ」
誰からなんだろう…。
「慎ちゃん、彰子シャワーを浴びてくるね」
そう言ってベッドから離れることにしたんだ。何だろうか、傍に居てはいけない気がしたんだ。

「お楽しみの処をお邪魔致しまして?」
「誰なんだ?いや、ククク思い出したよ」
「あら、誰なのかお分かりですの?」
「ククク、この部屋は確かお前のお気に入りだった筈だな。幾つになった?」
「ホホホ。もう子供では御座いませんわ」
「相変わらずのじゃじゃ馬ぶりだな。で、俺に何か用でもあるのかな?ククク」
やっぱり間違いない。この男が背負っているものが如何に大きなものなのかが。
「一つ訊ねてよろしいかしら?」
「何だ?」
「カミカゼ。その意味は判っておりますわ」
「その前に言っておく。その言葉使いは疲れやしないか」
「な~んだ、判っているんじゃん。そう疲れるだけよね。じゃ聞くけどさぁ、私さぁ退屈してるんだよね。だからさぁ今日マリオをこさえちゃったんだよ。判る?」
「ククク、お前が誰を操ろうが俺には関係がない。只1つ、お前はまだ気づいていないことがある。いや、ククク、こうして電話を寄越すということはクク、クククク。それと言っておくが、お前の携帯番号ぐらいは判っている。何ならかけてやろうか?」
「………」
その時だった。本当に私の携帯の着信音が鳴った。
「出てみるんだ。楽しましてやる」
そう言うと電話が途切れ私は携帯電話を耳にあてがった。
「どうだ、信じたかね」
「うっそ~。さっきの声と全然違うじゃん。アハハハ面白い。ねえ慎吾、逢わない?」
「ククク、逢って俺の胤でも仕込むかぁ、ククク」
「どういう意味?」
「情報不足だなククク。また連絡させて戴くよ」
「ちょっと」
通話が途切れちゃったじゃん。アハハハ面白い男。胤?アハハハ本気で言っている訳?けど、私の携帯番号を何故知ってるのさ。いいわ、マリオを苛めてあげればいいだけじゃん。

「慎ちゃん、誰から?」
「ククク彰子、気になるか?じゃじゃ馬だ。クククククク」
「じゃじゃ馬って、女?」
「そうだ。目玉がぶっ飛ぶ程の商品だ。ククク、アハハハ」
慎ちゃんが思いっきり笑ったんだ。その一瞬に彰子は抱きしめられていた。

I WILL… Shoko & Sexy Crime

Why would you come across love called you?
ひとりで眠る夜 もどかしさばかりが包み込む
乾いた唇 別れの暗示を物語る

I did kiss with you andwhy would be held?
携帯弄(いじ)る指 震えている 問い出せない
寂しくほどくの 束ねた髪を月に揺れ

☆身体を包むシーツは 想い出映すスクリーン
勇気の無さに色が霞みゆく So that a town light disappears
Squall of the midsummerwhen intense kiss has begun to fall suddenly
What did I demand?
I WILL… Is too unpleasant to accept; I☆


Why would you dislike you?
誤魔化し過ぎた夜 折れたルージュもう使わない
静かに泣かせて 鏡の私 拗(す)ねないで

☆~☆ Repeat

I WILL… Is too unpleasant to accept; I


( Words: Chan Wild )



真夜中に彰子は目が覚めたんだ。そっと慎ちゃんの胸に顔を寄せた。
「起こしたか?」
「ううん」
慎ちゃんの言葉に彰子は顔を上向けた。微かな灯に浮かぶ慎ちゃんの眼差しが宙を見上げるかのように一点を見つめていた。既に窓辺を飾らしていた月は消えていた。その為か、夜が一層深みを増し闇のように醸し出していた。
「ククク」
静かに笑う慎ちゃん。何故…。彰子は不思議そうに慎ちゃんの瞳を覗き込んだ時だった。
「聞こえないか、彰子」
「えっ、何が?」
視線を扉に向けたものの、人の気配は全く感じ取れない。
「ねえ慎ちゃん…」
「耳を澄ますんだ彰子」
彰子は慎ちゃんの静かな言葉に応じながら耳を澄ましてみたんだ。微かに聞こえる…。何故…こんな真夜中に……。それでも彰子には慎ちゃんが何を感じているのか判らなかった。
「どうしたの、慎ちゃん…。アレが何か気になる訳…」
「クク、ククク。とうとう動きだしたか。ククク」
「えっ…」
「心配するな、彰子。静かに眠ればいい。ククク、今は何も起こらないがな。クククククク」
含み笑う慎ちゃんの腕が優しく彰子を抱き寄せた。