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第68話

Vol.4
「何や麗子、うまくいってないんか?」
うまく言っていない訳がない。呑む度に1万円しか置いていかない貴方以外は客筋が良い。それにウフフ、影のオーナーは実は松山さんなの。
「会長、イイ店を紹介しますよ」
そうして西岡を連れて来たのが松山さん。
「ママ、銀流会(うち)の西岡会長だ。ボトル代は俺がみるから、今後とも懇意にしてくれ」
「松山、ミカジメを貰っとるんか?」
「ククク会長、この店のミカジメなんか高々2万ぐらいでしょ。1回飲めばペイされますよ」
それが西岡との出逢いであった。それから松山さんの言葉通り、西岡は頻繁に通い出したわ。
ある夜、西岡はある刑事と同席していたの。当然この店内には隠しモニターが仕掛けられている。いいえ店の監視じゃなく、ウフフお客のリストアップと刑事と同伴する客筋を分析するためのものなの。
店の子達は常に10人は入っている。その後偶然を装おって西岡と同席したのが、県警本部暴対の長岡だったの。
本当は家賃なんて必要がない。私自身が雇われママだし、十分に給金を貰っているし、住んでいるマンションも家賃は0円。何故ならウフフ、マンションのオーナーは立川さんと言って松山さんのブレーン。ミカジメの代わりじゃないけれど、2室を宛がい、ゴミの利権を抑えている仕組み。私?松山さんの女?ウフフ、それはご想像にお任せするわ。
「どうしようかしら。西岡会長のことは嫌いじゃないわ。でも……」
「任せておかんか麗子。ワシにもええブレーンが付いとる。心配せんでもええ」
「チーフ、マティ―ニを2つ」

マティーニ
種別 ショートドリンク
ベース ジン
副材料 ドライベルモット度数 35度
色 無色透明
作成技法 ステア
装飾材料 オリーブ
グラス カクテル・グラス
マティーニ(Martini) は、ジンベースの著名なカクテル。通称カクテルの王様。
諸説あるが、以下などが有力とされている。
1910年代にニューヨークのニッカボッカー・ホテルにいたマルティーニという名のバーテンダーが考案したことから(しかし現在のものとはレシピが異なる)

マティーニの原型となったカクテルで使用されていたベルモットが、イタリアのマルティーニ・エ・ロッシ社製であったことから。

標準的なレシピ
ドライ・ジン- 45ml
ドライ・ベルモット- 15m
あくまでも上記は参考。今日ではジン3~4に対してベルモット1が標準的とされ、これよりジンが多い場合はドライ・マティーニと呼ばれることが多い。 ジンとベルモットの割合は好みや作る者によって様々である。元々はジン1に対してベルモット2程度の割合であったが、その後に辛口(ドライ)なものが流行し、一時期はベルモット1滴の中にジンを注ぎ込むといったエクストラ・ドライ・マティーニも供されることがあったという。

作り方
上記材料をミキシング・グラスに入れてステアする。

カクテル・グラスに注ぎ、オリーブを飾る。

備考
好みで上記材料にオレンジ・ビターズ数滴を加えたり、供する前にレモンの果皮を絞り加えることもある。

バリエーション

ウォッカ・マティーニ(ウォッカティーニ) ジンの代わりにウォッカを用いたもの。

焼酎マティーニ(酎ティーニ) ジンの代わりに焼酎を用いたもの。

スウィート・マティーニ ドライ・ベルモットの代わりにスウィート・ベルモットを用いたもの。

サケ・マティーニ(サケティーニ) ドライ・ベルモットまたはジンのどちらかを日本酒に置き換えたもの。

ギブソン オリーブの代わりにパール・オニオンをデコレーションに用いたもの。
上記以外にも実に多岐にわたるヴァリエーションが存在する。1979年に出版された『ザ・パーフェクト・マティーニ・ブック』では268種類のレシピが紹介されているといわれる。
話題
イギリスの首相を務めたウィンストン・チャーチルもマティーニ、特に辛口のエクストラ・ドライ・マティーニを好んだと言われる。ベルモットを口に含んだ執事に息を吐き掛けさせ(執事にベルモットと言わせたとの説も)、「ベルモットの香りがするジン」を好んだという話や、ベルモットの瓶を横目で眺めながら(正視すると「甘すぎる」らしい)(ベルモットが当時戦争相手だったイタリア生まれの酒だから、という説もある。)ジンを飲んだという逸話が伝えられている。

007シリーズでジェームズ・ボンドが「Vodka Martini.Shaken, not stirred.(ウォッカマティーニを。ステアせずにシェィクで)」という台詞を決めるシーンがある。本来、ジンでつくるマティーニをウォッカで、おまけにシェイクして出せという意表を突いた台詞が受け流行となり、これは007シリーズの定番になった。また、小説カジノ・ロワイヤルではボンドが、ゴードン・ジン 3、ウォッカ 1、キナ・リレ 1/2を、よくシェークしてシャンパン・グラスに注ぎ、レモンの皮を入れるというオーダーをする。このオーダーは2006年に同名の映画が公開されることにより有名になり、ボンドガールの名前を採りヴェスパーあるいはヴェスパー・マティーニと呼ばれる定番になったが、このレシピが有名になったために、大量生産されていなかったフランス製のヴェルモット「キナ・リレ」(Kina Lillet、現名: リレ・ブラン)はさらに貴重になり、このカクテル自体が希少品となった。
第二次世界大戦を舞台にしたアーネスト・ヘミングウェイの小説『河を渡って木立の中へ』の中で、主人公がバーテンダーにマティーニを注文する際「モンゴメリー将軍で」と頼む。これは15:1のハードなドライ・マティーニの事で、アフリカ戦線の連合軍総司令官モンゴメリー将軍が、ドイツ軍との戦力比が15対1以上にならないと決して攻勢を開始しなかった事に引っ掛けている。

欧米での綴りはいずれも Martini である。これを英語風に発音すると(マーを強く)「マーティニ」となるが、英語圏でもイタリア風に「マルティーニ」、あるいは折衷的な「マーティーニ」などと発音されているようである。日本ではマティーニと表記される。

クラーク・ゲーブルは、ベルモットのボトルを逆さにして振り、そのベルモットが沁みたコルクでグラスをさっと拭き、あとは冷えたジンをグラスに満たして飲んでいたという。

1979年にアメリカで出版されたカクテルのガイドブック「THE PERFECT MARTINI BOOK」には、マティーニの造り方しか掲載されていない。しかしそのバリエーションは何と268種類を数え、それぞれのレシピが紹介されている。
1991年のテレビドラマ101回目のプロポーズでは、主人公・矢吹薫(浅野温子)がバーでいつも注文して飲んでいた。


「西岡会長、乾杯しましょ」「麗子、どういうことなんや?」
「会長、マティ―ニはカクテルの大様。つまりウフフ」
「麗子、ホンマか。グフフフ」
愚かな男が今宵毒を盛られたことにも気づかない。ウフフ。

同時刻。
「痛……什麼,這个女人ロ尼?(トン … シェン マ,ジョ- ガ ニュ- レン ニ-?痛…何なんだ、この女は)」
空手?いや違う。殴りつけようとすれば逃げるのでなく、腕を抑え前首に腕を回し膝を蹴り払う。倒れて再び立ち上がり蹴りあげようとすれば、かわしながら背後を取られるように軸足を蹴りあげられ倒れてしまう。
「ハア…ハア…」
「降参する?キャハハ」
「合気道なのか?」
彰子達は当然逮捕術を習っているけれど、慎ちゃんの勧めもあって習ったんだ。
「キャハハ、何だと思う?」
「………」
「いい!?サンボハンドという所謂、キャハ、殺人体術とでも言えばいいのかな」
「サンボ…ハンド?」

●サンボ
Самбоはロシア語で、самооборонабезоружия(samooboronabezoruzhiya、「武器を持たない自己防衛」の意)の省略であると言われている。つまり、広義では護身術のことである。 狭義では、一般に知られているスポーツ格闘技であるスポーツサンボのことを指し、この意で使われることが最も多い。 また、ソビエト連邦内務省や赤軍で徒手軍隊格闘術として採用されていた護身術としてのサンボを、バエヴォエサンボ(露:Боевое самбо)と言い、日本ではコマンドサンボ、英語圏ではコンバットサンボ(COMBAT SAMBO)と呼称される。 今日では、こちらも打撃を追加した総合格闘技としてのスポーツ化と、ロシア連邦軍の軍隊格闘術としての分化が進んでいる。
我が国に於いても自衛官は日本拳法を習う。慎ちゃんは日本拳法とサンボハンドを組み入れたんだよ。

●日本拳法
日本拳法(にっぽんけんぽう、にほんけんぽう)は、防具(面・胴・股当その他)とグローブを着用して殴打技、蹴り技、関節技を駆使して勝敗を競い合う競技武道。日拳(にっけん、にちけん)と略されたり、単純に拳法と呼ばれることがある。
1932年(昭和7年)に柔道家で、空手家の摩文仁賢和に一時師事していた澤山宗海(さわやまむねおみ)により創始考案され、澤山が立ち上げた日本拳法会を基に複数の流派・団体が存在しており、ルールも各々で違いがある。
後述のように創始当初から大学のサークル活動を中心に普及が進められ、ボクシング・キックボクシング等の格闘技にも多数の選手を輩出している。
「実戦の”拳法”澤山宗海――日本拳法創始者――」、加来耕三『武闘伝』223頁参照。慎ちゃんが言うには、実戦的な格闘技として、システマ、クラヴ・マガ、コマンドサンボ、徒手格闘、古武術(実戦空手、体術)等があるんだって。この中で特に実戦的だと思うモノは何かを尋ねたんだ。
その答えが、コマンドサンボ。つまりサンボハンドな訳。
システマっいうのもあるらしい。けど慎ちゃんがサンボハンドを選んだ理由は、コマンドサンボとシステマはスポーツとしての術ではなくて、完全に敵との殺しあいを前提につくられた格闘技で、よりひとを殺すことにかけてはコマンドサンボ、システマの右に出るものはないというんだよ。現にコマンドサンボやシステマはあまりスポーツとしての格闘技のなかではメジャーじゃないけどね。
実戦では何でもありなんだ。相手の目を潰すとか金玉を蹴り上げるとかしちゃう。そうすれば相手は怯んだり大ダメージをうけて戦意を喪失してしまうのでしょ。
「ククク。何なら得意のナイフでも使うか?その代わりクククク」
「そ…その代わり…?」
「死んじまうな。何せ彼女はククク、刑事だ」
「えっ!?き…汚ねえぞ!!」
「仁義のなき連中に綺麗もクソもない!!いいか、此処で死ぬか?それとも早野さんに任せるかだな。早野さんがお着きのようだが?ククク」
「ま…任せる。今日の処は俺達が負けを認める…」

同時刻。
ああ嫌だ。決して顔に出す訳にはいかない。
「麗子、これはあんまり(あまり)旨あ~ないな」
そう言いながら私の脚を撫でてくる。
「ねえ、もう一杯戴いていいかしら?」
「ええで。けどワシはもうええ。水割りが合ってるわ」
私はチーフに頼んだ。
「何や、さっきのと違うがな」
「そう。西岡会長、これはマンハッタンなの。意味判るかしら、ウフフ」

マンハッタン(Manhattan)とは、ウイスキーベースのカクテルの一種である。通称カクテルの女王と呼ばれる。
名前の由来
諸説あるが、いずれもニューヨークのマンハッタンに由来する(例:マンハッタンに落ちる夕日をイメージした。等)。禁酒法時代を舞台にした映画「お熱いのがお好き」でマリリン・モンロー扮するシュガーたちが汽車内で作ろうとするシーンに登場する。
標準的なレシピ
ライ・ウイスキー、バーボン・ウイスキーまたはカナディアン・ウイスキー 2
スイート・ベルモット 1
アンゴスチュラ・ビターズ 数滴

作り方
材料をミキシング・グラスに入れてステアする。
カクテル・グラスに注いでマラスキーノ・チェリーを飾る。

「判ったかしら。只私を抱きたいだけの女なら、遠慮したいだけ。会長、ウフフ、私を女王のように扱ってくれます?」
「成る程なぁ、カクテルというものには意味があるねんなぁ。麗子、ワシはその辺の男と一緒にするんやないで」
何故男は、こうして脚を撫でたがるのかしら。笑みを崩さず西岡の手を戻させ私は
「会長」
「判っとるがな麗子。お前は何処に連れて歩いても恥ずかしいあらへん。グフフ、ワシが王様で麗子は女王かいな。処でや麗子、松山のボトルはキープしとらんのか?」
「松山さんは会長のボトルに合わす訳にはいかないと、いつもカクテルを」
「何やアイツなりに気をつかってるんかいな。それでアイツも何や、さっきの、そやそやマティーニを呑んでるんかいな?」
その時、優香里達が笑った。
「松山さんの呑んでるカクテルは、あはは恥ずかしいわ」
「何や何や?」
場が笑いに包まれた。何ともつまらない男。センスの欠片もない。さて、この男は私をどこまで磨いてくれるかしら?ウフフ、楽しみだわ。