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第61話

Vol.5
「松山?おい村田、前に割り込んできたスティングレーを着けるんや(尾行)」
「どうしたんですか先輩?松山って銀流会の松山ですか?」
尼ヶ辻方面から交差点を左折しN線を阪奈に向かいけたましいエキゾーストサウンドを轟かせ走るパールホワイトのC3コルベットが我々のセドリックを追い抜き全車の間に割り込んできた。
「間違いなのですか?」
「間違いない、奴や!ルームミラーに映るアイツの顔をよく覚えておくんや村田!」
「ナンバーも頭にいれましたよ。職質に入りますか」
「アホか村田。交規上何の問題もないのやで。それよりもお前の方から助手席が見えるか?」
運転する村田がC3の右側助手席ドアミラーを覗きこんだが
「松山ひとりですが」
「何でや、東條と伊勢参りと違うんか?」
「先輩、やはり東條彰子とのことは単なる噂では…。あ、どうします?」
C3の左側テールナンプが点滅し阪奈道路に入ることを示していた。
「村田、奴の車に横付けるんや」
その指示に村田はセドリックを左側沿道を走るC3に並んだ。
グボボボ―――。
「やはり阪奈に入りますね?どうします先輩」
「ちっ!忌々しいガキや。今日はええ。先客が大事や」
あのガキ、俺に向けて笑いやがった。ホンマに忌々しいガキやで。
「兎に角村田、噂でも何でも構わんが、東條のマークは怠るんやないで」
「はい…」
グボボボ―――。低速しながら緩やかにC3が左折しテールが遠ざかって行った。
「いいか松崎検事、このケシが何にもたらしているのか、ククク、自慢する気はない。只刈り取られた数日後に、クク、ククク、この場所は解体後に焼き払われ新聞に掲載される。貴女ならその意味が判る筈だが」まさか私が栽培者として……、ブルブルッと膝が震え出し、声ならず言葉が過(よぎ)る。 
「なら、クククこれはどうだ。この国にシャブを始めととするあらゆる薬物が水際で押収されているにも関わらず、松崎検事、何故に減ることがないのか、ククク、貴女は考えたことがあるか?」
「…………」
「クク。ないだろうな。貴女側でも証拠物保管をしているはずだが、ククク、クククク、国民が余りにも無関心過ぎるのではないかな」
「ま…まさか…」
「彰子、ゲームチケットとして松崎検事に話してやるんだ。ククク、ゲームが始まる前になクククク」
一対どのようなゲームが始まろうとしているのだろうか…、再び私は失禁してしまった。
「あちゃ~、検事さんまた漏らしちゃったんだ。キャハハハ。んじゃ彰子が教えてあげる」
悪戯好きの仔猫、彼女の長い睫(まつ)毛のせいか、黒い瞳がそう感じさせる。
「ねえ検事さんって彰子と違って大学、それも法学を専攻してきたんだから、いろんな知識があると思うんだ。ブラックパシュットって聞いたことがないかな?」
「ブラックパシュット?まさか…」
そんなバカなことがある訳がない。それこそ正義なんて便宜上の譫言(うわごと)になってしまうではないか。脚を濡らす尿水が私の未来を描いているようだった。
「そう。闇予算と呼ばれているんだよね。例えばねキャハハハ」
そう言った彼女は例をあげ始めだした。
「彰子、俺は続きを観る」
「うん、判ったよ」

『日本が自滅する日 殺された石井 紘基 (著)』より
阿修羅掲示板より
http://www.asyura2.com/09/senkyo68/msg/1066.html
日本が自滅する日 殺された石井 紘基 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569614140/asyuracom-22

官制経済を支える“闇予算”財投は「特会」「特殊法人」と不離一体「特別会計」が“裏予算”であり財政の黒幕であるとすれば、「財政投融資計画」はその裏予算を支える“闇予算?である。国ぐるみの投資事業(=行政ビジネス)のために大量の資金を供給する“胴元”といってよい。先進諸国には例のない特異な制度であるとともに、日本の“歪み”の根元でもある。
財投は特別会計とともに多くの特殊法人などの官企業と相互に不離一体の関係にあって政官業の一大利権体制の主な資金源となっている。しかも、特別会計と財投は、国家予算であるにもかかわらず、省庁の裁量で動くのが特徴である。
財投の原資となるのは、国民の税金の一部のほか、郵便貯金や簡易保険、さらには厚生・国民年金の積立金などである。それら「国民の積立金」はいったん大蔵省の資金運用部(会計上の名称で、そういう組織があるのではない。平成一三年度から財政融資資金に名称が変わった)に繰り入れられる。その資金を社会資本の整備などのために「投融資」するというのが、教科書的な財投の定義である。財投の貸出残高は四一七兆八〇〇〇億円で、年間予算額は約四三兆円(平成一二年度)にのぼる。
過去一〇年ごとの残高をみると、財投が本格的に動き出した昭和五五年度末に九三兆七〇〇〇億円あったものが、平成二年度末で二二八兆三〇〇〇億円、平成一二度未には四一七兆八〇〇〇億円となっている。対前年比で最近の五年間を見ても、平成八年が二一兆円、平成九年が一八兆円、平成一〇年が六兆円、平成二年が一三兆円、それぞれ増加している。
この結果、昭和五五年度を一としたときの平成一二年度の指数は四四・六となる。驚異的な伸びである。
財投は、特会と同様に官僚たちにとって魅力的なカネである。一般会計よりも自由に使えるからだ。“有能”な官僚たちは、財務省が所管する一般会計でなく財投や特別会計を「有効利用」しようとする。
参考までに、平成一二年度財政投融資計画を見ると、財投や特殊法人は「郵便事業」「郵便貯金」「国民年金」「簡易保険」「産業投資」「資金運用部」などの特別会計と省庁の権限を介して連動しており、補助金関係団体につながっている。たとえば国有林野事業特会は森林開発公団、都市開発資金融通特会は都市基盤整備公団、空港整備特会は空港公団、電源開発促進対策特会は電源、 開発、石油・エネルギー特会は石油公団といった具合で、これに財投の資金がからんでいる。さらに一般会計を加えて複雑怪奇な予算操作が行われているのである。
●複雑で無定見なシステム
「財政投融資計画」は平成一二年度までは国会にもかけられなかった。一三年度からはじめてその大枠が国会に提出され審議・議決を受けることになった。
しかし、財投は投資・運用(公会計と国家財政法になじまない)であるために決して「予算」とはいわない。しかも、実際には長期の投資・運用計画であるにもかかわらず、(当然のことだが)当該年度分しか議決できないという矛盾した姿になっている。
「財投」はきわめて複雑で無定見なシステムである。平成一三年度から国会提出以外にも若干制度が変更されたが、新制度に触れる前に平成一一年度末現在の概要を見ると以下の通りである。「原資(=入り口)」は大きく分けて二つある。一つ目の資金の「入り口」は、政府の「資金運用部」から入るルートである。つまり国民が預けた郵便貯金(二五五兆円)や厚生年金・国民年金の保険料(一四〇兆円)、その他(四八兆円)が、政府の「資金運用部」へ預託される。その「資金運用部」は国債の引き受け等に二五兆円を使い、残りの三二八兆余円が「財投」に入ってくる。
もう一つのルートは、国民の簡易保険積立金(二二兆円)のうち六〇兆円、国民が銀行などに預けた預金等の中から政府保証債を発行するなどして調達した二二兆円、NTTや日本たばこ産業の政府保有株配当金等の資金を運用・管理する「産業投資特別会計」の三兆円、の合計八五兆余円だ。
こうして「財政投融資計画」は、四一四兆円(平成二年度)という、とてつもない国民の金が使える巨大なサイフとなるのである。一九六〇年代以降、ブレーキや安全装置を備えなかったこの制度の下に、国民の金が定期便トラック
で運び込まれたのだった。
「使途(=出口)」、つまり「財投」資金の“貸し出し先?は、「政策目的」
の名分で社会資本整備、住宅対策、地域活性化、中小企業対策、国際協力などを行う機関である。こうした事業はすべて諸外国では税金でやるか、または民間企業がやっていることである。対象となる機関は地方公共団体、特殊会社、“公共事業”関係の九つの特別会計、それに三三の特殊法人である。「財投」の矛盾に満ちた”闇会計”ぶりの一部を指摘してみよう。
各年度の財政投融資計画(「予算書」)は、各機関における具体的な金の使途が示されないきわめて抽象的かつ模糊(もこ)としたものである。莫大な国民の金を使う特殊法人や特殊会社の予算などの財務内容も出されなければ、それらの機関に例外なく巣喰う天下り役員の給与なども公表されない。この国では、それがまかり通っている。
「財投」資金は「政策目的」に使う、ということであるが、これは詭弁(きべん)である。「財投」の当初の目的はきわめて限られた、国民生活に欠かせない基本的社会資本整備としての鉄道や少数の港と空港、国道、電力基盤などでその財政規模もきわめて限定的なものであった。
ところが、とくに一九六〇年前後から「整備法」「開発法」等の他、特殊法人などの「設置法」、予算の「措置法」という具合に次々に新たな“事業? のための「政策」が法定化された。
しかも、「政策」は必ずしも国会の議決がなくてもできる。そのため、閣議決定や総理決定、政省令、通達などで無節操に増やし続けた。つまり「政策」も金も“叩けば出せる打ち出の小槌”という事情の下での「政策目的」であった。――――特殊法人の年金資金運用基金などで周債や「財投債」を引き受けているのである。
平成一三年度当初計画の財投貸付残高は四四〇兆円、財投計画予算額は三二兆五〇〇〇億円で、平成一二年度決算額の三八兆三〇〇〇億円の一五%減となっている。しかし、減ったのは郵貯、年金などに直接「財投債」を引き受けさせることにしたからに過ぎない。借金の保証人が替わっただけだ。また、特殊法人などの財投機関が“借金”の一部を「財投機関債」という、別のかたちで調達することになったからだ。いずれにしても国民に回されるツケという意味では同じことである。
 各々の特殊法人による「財投機関債」 の発行は矛盾そのもので、無責任極まりない。この制度導入に当たって政府は「市場原理に則した資金調達方式」などと喧伝してきた。いわんとするところは「ダメなものなら引き受け手がつかないから自然淘汰される」というのだ。これは笑えない話である。
 そもそも「市場原理」という言葉はそのように使う言葉ではない。また、国の機関であり莫大な税金を注ぎ込んできて莫大な借金を負っているものを自然淘汰とはどういうことなのか。結局、一方に「財投債」を設けて、「機関債」の引き受け手がないところに対しては「財投債」で郵貯や年金の「国民の金」を注ぎ込むことになるのではないか。「財投機関債」など現実に引き受け手があるのが、そもそもおかしい (平成一三年度に調達の目途がついたのは必要額の約四〇分の一の一兆円程度)。その理由は次章の「特殊法人」の項で述べる通りである。
郵貯、年金、簡保の「国民の金」は「財投債」でますます窮地に立たされ、その上「機関債」にまで手を出そうものなら、いよいよもって特殊法人とともに沈没が目に見えてくる。「財投」は市場にとっての“疫病神”であり、国全体を抜け出すことのできない底なし沼にはめ込んだ“怪物”なのである。
国債買い切りオペで長期金利を下げた旧大蔵省の離れ業ところで、本来なら財投の健全な運用を目指さなければならない旧大蔵省自身が、特殊法人や公共事業への投資以外の面においても、郵貯や年金を破綻に導くような馬鹿げた運用を行ってきた。この間題はあまり追及されていないので、以下に指摘しておこう。
この旧大蔵省の行為は「国債買い切りオペ」と呼ばれるものだ。資金運用部資金を使って国債を買い切ってしまうのである。平成八年六月に開始し、一回一〇〇〇億円ずつ毎月二回、必ず買い切りオペを実施してきた。郵貯・簡保、年金資金を原資とする巨額の資金運用部資金を持っているからこそできる離れ業だった。
そのころすでに、政府が発行する大量の国債は、市場でだぶつき気味だった。国債買い切りオペは、だぶつき気味の国債を買い支え、国債価格の下落を防ぐ意味があった。
他方で国の財政政策は、景気対策のかけ声の下で、国債乱発型になろうとしていた。だぶつき気味の国債が市場で売れず、価格が下落するというのは、いわば国の財政政策に対する「市場の批判」である。買い切りオペは、この市場の批判を封じる意味があった。
債券市場の取引の実勢を反映するものとされる長期金利は、指標銘柄の国債金利で表示される。買い切りオペによって、国債価格は上昇し、長期金利は下がった。
旧大蔵省は資金運用部資金を運用することによって長期金利の 管理まで始めたのである。
旧大蔵省が国債買い切りオペを始めた平成八年六月、日銀は公定歩合を超低金利の〇・五%から引き上げようと動いていた。大蔵省が国債買い切りオペを始めたねらいは、この日銀の動きを「粉砕」することにあったとみられている。
周知の通り公定歩合操作について旧大蔵省は、大きな影響力を持っていた。
しかしこのときは「超低金利の解消」が正論であり、それを論駁できない。こ のため旧大蔵省は「実力」で長期金利を引き下げ、日銀の利上げを阻むという行動に出たのである。
資金運用部資金には預託金利という制度がある。預託金利とは、旧郵政省、旧厚生省が郵貯・簡保や年金を資金運用部に預託するさいの金利だ。その預託金利は、長期金利に連動して決められてきた。大蔵省の主導で利率が決められ、金主であるはずの郵政・厚生両省は、それを了承するだけというのが実態である。
こうしてみると、国債買い切りオペを実施することによって長期金利を引き下げることは、郵貯・簡保、年金資金の運用利回りを下げることに直結している。国債買い切りオペの原資は資金運用部資金であり、つまるところ郵貯・筒保、年金資金である。それを使って郵貯・簡保、年金資金の運用利回りを下げるための操作を行っていたのが旧大蔵省なのである。
平成九年四月四日付『朝日新聞』朝刊経済面に「預託金利最低の二・七%郵貯・年金、統合運用の矛盾拡大」という見出しの記事が掲載されている。詳しくは原文に当たってほしいが、要するに、預託金利が引き下げられて、年利五・五%の運用利息を稼ぎ出さなければならない年金は大変だが、郵貯の場合は黒字になっている、というのがこの記事の主旨である。しかし、郵貯の黒字というのは、単に数字の操作にすぎない。
郵貯資金の中には、平成二、三両年度に呼び込んだ巨額の定額貯金がある。
このときの定額貯金の利率は三年以上の場合、年五・八八%だった。半年複利方式で利息がつくため、一〇年間預ければ年平均利回りは、税引き前で七・八五二%になる。定額貯金はこのような高金利を売り物にしてきたのである。
この記事でいう郵貯の黒字というのは、そのときどきに支払った利息しか計上しないという計算方式だから出てくる数字でしかない。この計算方式では、定額貯金の金利は、満期のときに一括計上するのである。つまり、郵貯の主力である定額貯金は、満期を迎えるときまで利息はゼロという条件で計算されているのである。それでは黒字が出ないほうがおかしい。
こんな馬鹿げた計算方式はない。定額貯金の金利は、毎年膨らんでいる分を年ごとに計上しておかなければ、郵貯の運営が健全であるかどうかがわからない。つまり、平成二、三年度に預け入れた定額貯金については、毎年七・八五二%の利息を計上しておかなければ、実態を反映した収支計算にはならないのである。
いずれにせよ巨額の定額貯金が満期を迎えた平成一二、一三両年度には、郵貯は一挙に赤字に転落。つまり政府の国債買い切りオペは、郵貯・簡保、年金をともに犠牲にし、乱発した国債と官制経済の胴元である財投の潰減を回避するという“生けにえ政策”だったのだ。
郵貯・簡保といい、年金といってもいずれも国民のカネである。国民のカネがこんなデタラメな使い方をされている。
当面問題になっている年金財政であり、支払いの水準がどんどん切り下げられようとしている。少子化の影響でやむをえないようないい方をする専門家もいるが、とんでもない。特殊法人による年金の使い込み運用とともに政府の国債買い切りオペが大きな原因となって年金財政が破綻している。
郵貯も額面どおりに戻らなくなる日は遠くないだろう。
旧大蔵官僚が国債買い切りオペをやった理由はわからないわけではない。すでに書いたように、当時は、国債の値崩れを防ぐことが至上命題であった。銀行業界に多数の天下りを引き受けさせている旧大蔵省は、銀行の守護者でなければならない。そして政府が銀行に大量の国債を引き受けさせていることは、政府と銀行が運命共同体であることを意味している。
最近の数字でいえば、民間の銀行に保有させている国債の総額は七三兆四〇〇〇億円(平成一三年三月現在)にのぼっている。ちなみに生保も二七兆五〇〇〇億円を保有している。平成八年六月の段階で超低金利施策が放棄されたなら(国債価格が急落して)、銀行の経営は大きな困難に直面するという見方があった。旧大蔵省は銀行を守ったともいえる。それは、国債の六割を保有している政府(機関)をも同時に守ったことになる。これも、もとはといえば無責任な借金によるバラ撒き政治の結果である。国債買い切りオペはそうした国を潰す政策と政府を守り、国民を犠牲にしたといえる。しかし、低金利、金融債和という厳しさを欠いた金融政策が続くと、どの企業もそうした経済環境にどっぷり浸かってしまう。
旧大蔵省による国債買い切りオペは平成一〇年一二月を最後に打ち切られた。一〇年末に相次いで行われた一〇年度第三次補正予算、〓年度予算の編成で、政府は景気対策のため財投をフルに活用した。このため資金運用部資金に余裕がなくなり、打ち切らざるをえなかったのである。民間経済の“死”を裏づける超低金利政策政府・自民党は橋本内閣時代「財政再建最優先」を掲げながらも、巨額の赤字国債を発行した。このため市場では国債価格が下落し、長期金利は上昇に転じた。この事態に直面して政府・自民党から起こったのが、日銀による国債買い切りオペの実施論だった。「長期金利が上がると経済に悪影響を及ぼす。そうした事態を未然に防止するのが日銀の役割だ」というわけである。
 中央銀行の国債引き受けというのは、どの国でも戦時経済で行われたパターンであった。戦費調達のため、国は国債を発行する。それを買うのは中央銀行である。こういうことになれば、政府予算は制約がなくなり、糸の切れたタコのように財政の節度が失われ、円の価値が下落する。中央銀行は無限に紙幣を印刷、発行する。すさまじいインフレになり、経済は壊滅状態に陥る。
よく知られたケースが、第一次世界大戦後のドイツであり、第二次世界大戦前後の日本であった。日本ではそういう苦い経験があって、財政法(第五条)により国債の日銀引き受けは禁止されたのだ。そのため、抜け道としてとられた手段は、いったん市中銀行を通して買うという手法だった。この方法は今でも続けられ、政府の“たれ流し財政”に貢献している。
脆弱(ぜいじゃく)になった日本経済に対して日銀が現実にとったのは「ゼロ金利政策」だった。日銀が自発的にとったというよりも、強いられたといったほうが適切だろう。
平成二年二月、短期金利の誘導目標を0・一五%とし―――― 以下省略。

「ということなんだけど、キャハハハ、面白くない所は松崎検事、何処だと思う?」
彼女はバカではない。そして彼女が拉致られかけたのは事実であると窺わせれる。恐らく彼女のことだ、仔猫同様に好奇心が旺盛なんだろう。それが偶然なのかとんでもない闇の部分に入り込んでしまったのかもしれない。
「ね、判るでしょ。さっき慎ちゃんが言っていたことが。つまり、ブラックパシュットとして生まれ変わっていたとすればキャハハハ」
「許される訳がない」
そう、それが事実なら決して許されるものでない。 私は何気なく奴がいる部屋に目を向けた。


――――、わたしのほんとうのお父さんとお母さんて、どんな人だろう!?
レミのこころは、もうロンドンにとんでいた。

その場面だろうか、突然音声が消えた。
「……ああ」
始まるんだわ、奴が言っていたショーが。彼女を見る。微笑みながら歌っていた。

🎵恋のムーンマジック

新月に願いをかけてごらん偽りのない思いを そうよ一途に願って
満月の夜には 叶っている筈だから
偽りない愛ならば
Do not say to anyone.
Because it is actually amagic of the love only for me

☆秘密の約束
キミだけに 教えてあげる特別に
恋のムーンマジック
ピンクの紙に願いを書き 月に宿すように ただリセットして思い浮かべるだけ
恋のムーンマジック
十五夜明けにあの娘が微笑み
返してくれたなら 願いが叶ったよ☆


☆~☆Repeat

翻訳:誰にも言わないで。 本当は私だけの恋のマジックなんだから

( Words: Wild Chan )

影が忍び寄るように奴が私の髪を撫で上げた。ゾクリ!!この感情…何なの、悦び……?それとも怯え?奴の視線をかわすように目を逸らした。
「ククク、闇予算金とは巧く考えたものだな。しかしクククク、それもほんの一部分にすぎないがな」奴の息が肌に触れる度に、内なる私は何を演じようとしているのだろうか…。その淫靡じみた感情を追いやるように奴に言ってみた。
「そのブラックパシュットと今が関係あるのかしら?」
奴の指が愛しい気に髪を滑りいく度に感情が昂る。何故こんな状況の中で……。やはり内なる私は奴に魂を奪われてしまったのだろうか…。
「ククク。踏み込んではならない1つであると言えるな。ところで松崎検事、貴女は俺の何を知りたい?いや何を調べようとしたんだ?」
「BLOOD!!それは何を意味しているの!!」
そうなんだ、私はいつしかこのことに憑依されていた。しかし現状になぶられている自身を思うと平野刑事が今となっては憎しみに変わりゆく。
「クククやはりな。平野さんらしいが、ククク、アイテムの使い方を間違ったようだな。いや或いはククク独占欲か」
奴の言葉に私は脱力するかのように、自分のことは諦めようと自責した。だが、独占欲!?何に対して?
「低俗思想観念の輩は、ククク困ったものだ」
奴は自分を弁えろと言いたいのだろうか…。