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第112話

Vol.8
R165からT街道を走行している時やった。そうや、天心教に回ろうとしていたのや。銀杏並木を抜け天心大学に差し掛かった時ワシはシートを約45度倒していた。 
「村田、この時間帯には何も拾える物はないと思うが、お前が思うように回ってくれ。ワシは少し仮眠させて貰うわ」
そう言ってシートをもう一段下げた時だった。
パシュッ!!
「うがっ!!」
「先輩!!」
「村田、離れるんや!!急げ、急ぐんや!!」
後部席の窓を明らかに貫通した銃痕。もしワシがシートを倒していなければ…狙われたのは村田だけではない。それも村田よりもワシは完全に命を狙われたことに間違いない。何故や、何故なんや…。
「村田、このまま人目のつかん場所に移動するんや!!」
「先輩!!何が!!」
奴なのか…。いや違う。それなら誰なんや…。まさか…Massacre…?奴がワシを殺す理由があるのだろうか?うん…待てよ。もしかすると…動いているのは……カラス(八咫烏)なのか!?上層部と奴の接点は?Massacreとはもしかすると…。しかしや、何故ワシなんや?ワシは回想に陥りながら自分自身が蒼白になっていることを感じた。背中に流れる汗が冷たくこびりついていた。

平野、お前は生きているのか?西岡、お前はどうなんや…

『冷や。何をかけたんやピ―――――。』
『オッチャンがええ子でおれるように、液体窒素をかけてあげてん』

ガラスが砕けるような逸物。その光景を思い浮かべた時、流石のワシも気が遠退く想いがした。
兎に角、今の事実を報告する訳にはいかん。
「先輩、どうするんですか?」
「いいか村田、後部とリアのガラスを割り壊すんや!!いいか村田、天心教の内偵中に、こうなっていたと合わせるんやで。ええな、それしかないのや」
奴には…間違いない。何故奴が邪魔なのかを………。