第5話

隠すことに決めました
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2018/05/14 12:35
ハヤトの言葉を聞いてから何度も考えた。



この気持ちを伝えた方がいいのか、ダメなのか。




そりゃ、この気持ちを伝えると結果はどうであれ私は楽になる。





だけど、先生は…。





先生はどうだろう。




逆に私に関わるのが気まずくなってしまうかもしれない。





それなら気持ちを隠してでも、今の状態を保っていた方がいい。




だから、今は言わないことにした。

その事を決心した日の朝、ユリカちゃんから衝撃的な事を聞いてしまったのである。



ここでユリカちゃんを応援すると言ってしまうと、ユリノちゃんにも自分の気持ちにも嘘をついてしまう。




だけど、ユリカちゃんに本当の事を言う勇気もない。


あなた

ごめん。ユリカちゃん。ユリカちゃんの恋も応援したいんだけど、私の友達にもう1人先生を好きな人がいるんだ。

ユリカ
それって、ユリノちゃん?
あなた

違うよ!これは本当に違う。誰かは言えないんだけど、どちらか一方の応援をすることはできないの。ごめんね。

ユリカ
ううん。全然!本当のことを言ってくれてありがとう。
最低だ、私。



全然本当ことじゃないのに。



こんなに純粋なユリカちゃんを騙すなんて。




しかも、ユリカちゃんも先生のこと好きだったんだ。



敵う相手じゃないよね。

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